【2021版】auPayマーケット出店のメリット・デメリットから審査や評判まで徹底解説

これからネットショップを開店しようとしている方の中には、auPayマーケットへの出店を検討している方も多いでしょう。
数多くのモール型ECサイトがある中で、auPayマーケットはどのような特徴を持つのでしょうか。
今回は、auPayマーケット出店のメリット・デメリットをはじめ、審査や評判について解説をします。

auPayマーケットとは?auユーザーに対する集客力が強み

auPayマーケットは、auコマース&ライフ株式会社とKDDIが運営しているオンラインショッピングサイトです。
以前は「au Wowma!」という名称で運営されていましたが、2020年5月より「auPayマーケット」に名称変更されました。

auPayマーケットでは、ファッションや日用品、グルメ、家電など幅広いアイテムを取扱っています。
また、ユーザー層は30~40代が中心で、とくにスマートフォンからのアクセスは約9割と非常に多く、auユーザーに対しての集客力がそのままデータに反映されている傾向にあります。
主なターゲットはau携帯および関連サービスのユーザーですが、2019年におこなわれたau IDのオープン化や、「au WALLETポイント」と「Ponta」の統合など、auユーザー以外への利用促進も積極的に実施しています。

変遷をたどるとモール運営のノウハウレベルは非常に高い

auPayマーケットの前身である、「au Wowma!(旧モール名Wowma!)」は2017年に「auショッピングモール」と「DeNAショッピング」を統合してできた、比較的新しいショッピングモールです。
しかし、現在にいたるまでの経緯を振り返ると、その始まりは1999年までさかのぼります。

1999年に「DeNAショッピング」の前身として誕生した「ビッダーズ」は、当時DeNAが運営するオークションサイトでした。
2013年1月に「ビッダーズ」から「DeNAショッピング」に名称変更され2016年KDDIに譲渡。当時KDDIとDeNAが共同運営していた「auショッピングモール」と統合し、2017年に「Wowma!」となりました。
その後「au Wowma!」に改名され、さらなるau経済圏の強化を図るため2020年「auPayマーケット」へと名称変更し現在にいたります。
auPayマーケットだけでみると後発のショッピングモールですが、20余年かけて時代に対応してながら変わり続けてきた変遷をたどると、他大手ECモールと比較しても遜色ない運営ノウハウがあるといえるでしょう。

出店数・店舗数や売上規模は?

auPayマーケットの出店数や店舗数、売上規模は以下のとおりです。

出店数・店舗数15,000(2019年5月時点)
商品数5,495万4,724(2020年10月9日現在)
売上規模(流通額)1,287億円(2019年度※推測)
出店数・店舗数15,000(2019年5月時点)
会員数2,500万(auユーザー 時期不明)
3,200万越(auPAY 2021年3月末時点)
手数料4.5~9.0%(出店プラン、カテゴリ、売上により変動)
出店費用(月額)入会金・決済導入費:無料
月額出店料:5,280円
ドロップシッピング運用

auPayマーケットは楽天市場やYahoo!ショッピングより規模は小さいものの、メインのauキャリアユーザーへの利用導線の強化と、各方面への露出を増やすことで着実に利用者を増やしています。
費用面では入会金と決済導入費が無料、かつ月額出店料5,280円と低予算で出店できるため、比較的参入しやすいECモールといえるでしょう。

auPayマーケットの5つのメリット

auPayマーケット出店には、さまざまなメリットがあります。
以下では、auPayマーケットに出店するメリットについて詳しく紹介します。

メリット1.集客力に期待できる

auPayマーケットでは2,500万を超えるauユーザーとPonta会員約9,200万人へのリーチ、さらにKDDIグループと業務提携している各グループ会社間での送客効果に期待できます。

参照元:https://www.travelvoice.jp/20191217-143358

また、携帯キャリアならではの「auかんたん決済」システムや、携帯料金の支払いでたまったポイント消費でauPayマーケットを利用するユーザーも多く、ライトユーザーを獲得しやすいシステムもメリットの1つです。
さらに、auPayマーケットにてLIVE形式で商品を配信するサービスが開始されました。auPayマーケットアプリから生配信で商品をみながらコメントや応援機能が楽しめて、気に入ったらそのまま購入できる新しい仕組みです。
このように、ユーザーにとってもメリットのある集客施策をつねにおこなっているところも、auPayマーケットの利用者が増え続ける理由といえるでしょう。

メリット2.イベントやキャンペーンが豊富

auPayマーケットでは、TVCMで認知度の高い「三太郎の日」をはじめ「Wow!セール」、「還元祭」、「BIG SALE」など、数多くの大型イベントが随時開催されています。
イベント開催時には通常よりも多くの人が利用するため、売上増加に期待できるでしょう。
また、auユーザーには「お買い物特典プログラム」による通信料金割引やポイント還元キャンペーンなどもおこなっており、auPayマーケットへの利用導線が強化されています。

初期費用が無料、料金体系がわかりやすい

auPayマーケットは出店へのハードルが低いこともメリットとしてあげられます。
入会金と決済導入費は0円・月額出店費用は5,280円と、比較的安く設定されているので手軽に出店できます。
auPayマーケットの出店プランは「シンプル出店プラン」と「コミコミ出店プラン」の2種類。2つのプランの違いは決済サービス利用の有無で、コミコミ出店プランでは成約手数料に決済サービスにかかる料金が含まれるため、諸手数料をおさえたい方におすすめです。
どちらのプランもシンプルでわかりやすく、売上が高くなるほど成約手数料が下がる料金体系となっています。

メリット3.他ECモールに比べて競合が少ない

auPayマーケットは楽天市場、Yahoo!ショッピングに比べると出店数や売上規模は少ないものの、名称変更から1年、流通総額は対前年比163%増と順調に売上を伸ばしています。

参照元:https://ecnomikata.com/original_news/30520/

運営歴が長く店舗数が多いECモールでは、すでに人気店が確立されていることもよくあり、新規参入のハードルが高くなります。その点、auPayマーケット内にはまだ競合が少ないジャンルもあり、先行者優位が得られる可能性は十分あるといえるでしょう。

メリット4.中国への越境ECが同時にできる

auPayマーケットに出店すると、インアゴーラ社が運営している「豌豆公主(ワンドウ)」を通じて中国向けに商品が販売できるのもメリットです。
豌豆公主(ワンドウ)は、中国消費者を対象とした日本商品に特化したショッピングアプリです。
出店には別途、手数料や出店審査が必要ですが、越境ECに必要な全行程をインアゴーラ社が代行してくれるため、中国進出を計画していた事業者にとって大きなメリットとなるでしょう。

auPayマーケットの3つのデメリット

デメリット1.出店には固定電話番号が必要

auPayマーケットの出店申込みには、法人・個人問わず固定電話番号が必要になります。
法人の場合は固定電話を契約していることも多いかと思いますが、個人事業主などで携帯電話しか持っていない場合は新たに設置して番号を取得する必要があります。

デメリット2.フリーメールアドレスは使用不可

auPayマーケットの出店申込みには、GmailやYahoo!メールなどのフリーメールアドレスが使えません。
また、e-mail.jpなど一部の有料メールアドレスも登録不可となっています。
そのため出店登録の際は、プロバイダやレンタルサーバーのメールアドレスの取得が必要になります。

デメリット3.CSVオプションが有料

商品や他モールに登録している商品データを一括登録・管理できるCSV機能ですが、auPayマーケットで利用するには月額11,000円かかります。
商品数が大量の場合はすべての商品を手作業で出品するのは難しいため、CSVによる商品管理は必須機能ともいえます。
ECモールによってはCSV機能が標準装備されていることもありますが、auPayマーケットでは有料オプションとなっているのでご注意ください。

auPayマーケットは売れない?売上アップのポイント

auPayマーケットは、他のECモールとは違う特徴をもつECモールです。
以下で紹介するポイントを参考に、auPayマーケットの特徴にあわせた施策を立てて売上アップを狙いましょう。

月初に販促企画を実施する

auPayマーケットの特徴として、「auかんたん決済」の限度額が開放される月初に売れる傾向にあります。
理由は、auPayマーケットユーザーのほとんどがスマートフォンからの利用で、キャリア決済を選択するからです。
そのため月初に合わせて「タイムセール企画」の実施などの販促企画を立てることで、売上増加が見込めるでしょう。

モール内のSEO対策

auPayマーケットでの売上アップには、自社の商品ページやショップページへのアクセス数を増やすためにモール内のSEO対策が大きなポイントとなります。
商品ページへのアクセス数は売上に大きくかかわるため、auPayマーケット内のアルゴリズムにあわせた適切なSEO対策が必要になります。
ただし、SEO対策にはマーケティングなどの専門知識が必要になるので、社内での実施が難しければ、運用代行会社の利用を検討してみるのもよいでしょう。

顧客セグメント機能を活用する

auPayマーケットには、「顧客セグメント機能」という分析機能が搭載されています。
顧客セグメント機能では、商品の販売動向のチェックやショップページへの流入元分析など、自社の運営状態を細かく把握できます。
顧客セグメント機能を活用することで、改善すべき要素をみつけて、売上アップに必要な行動の優先順位がつけられるでしょう。

出店審査は厳しい?審査落ちた場合どうすれば?

auPayマーケットに出店するには、審査に通過する必要があります。
楽天市場やYahoo!ショッピングでは2回の出店審査がありますが、auPayマーケットの入会審査は1回のみとなっています。
まだまだ出店者数を増やしたいauPayマーケットでは、楽天市場やYahoo!ショッピングほど厳しい審査基準が設けられておらず、標準といえるでしょう。

審査に落ちる明確な要因は公表されていませんが、実店舗運営があればその実績や、ほかのECモールでの評価や問題行為の有無などが考えられます。
また、auPayマーケットへの対応や運営姿勢にいちじるしく問題がある場合も、審査に通過するのは難しいでしょう。

auPayマーケットの口コミ・評判は?実際の経験者に聞いてみました

【アパレル】20代女性・運営歴1年未満

ECモールの中でもauPayマーケットに決めた理由や、決め手はなんですか?

最近クーポンなどが多く、Amazonや楽天のように規模も大きすぎないためちょうどいいと思い決めました。

auPayマーケットに出店してみて感じたメリットについて教えてください

やはりクーポンをばら撒いてくれるため、利益率は少し下がりますが購入してもらえる割合自体が多くなることでは。

auPayマーケットに出店してみて感じたデメリットについて教えてください

使いにくい、またどうしても閲覧者数などの利用者の母数が少ないことが最大のデメリットだと思いました。固定客向け。

auPayマーケットに出店してみて「成功だった!」と思える体験談やエピソード

Amazonに出品していた頃は見向きもされなかった商品が、売れるようになったことです。売り上げが2割程度増えました。

auPayマーケットに出店してみて「失敗だった…」と思える体験談やエピソード

全体的にウォッチの数や、みてくれる人の人数自体はかなり減ったなあと感じます。
口コミなどが見込めなくなりました。

まとめ

auPayマーケットは、au関連サービスのユーザーへの優待キャンペーンや大型イベントの開催など、集客力に期待できるECモールです。auブランドとしての信頼性が高く、集客力やイベントを活用して売上アップを図りたい事業者向きといえるでしょう。

しかし、auPayマーケットではページデザインや広告、SNS運用などの自由度が低く、ユーザーにはどのお店も同じように見えてしまいがちです。自社商品のイメージを表現できるようなページデザインにしたい方や、自社内で集客ノウハウがある場合には自社ECサイトの構築がおすすめです。 auPayマーケットへの出店を迷っている方で、オリジナリティあふれるデザインのサイトが作りたい場合、自由に集客したい場合は、ぜひ自社ECサイトを検討してみてください。

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