【2022年最新版】Eコマースとは?概要から基礎知識をわかりやすく解説!

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Eコマースとはいったい何なのか?いまさら聞けない正しい意味や基礎知識を解説します。初心者にもわかりやすく、市場規模やメリット・デメリットについてもご紹介します。いま注目の事例についても公開しておりますので、ぜひご覧ください。

目次

Eコマースの意味は?概要をやさしく解説

今やネットでのお買い物はあたり前の時代。いつでもどこでも商品を見て購入できる便利なネットショッピングは、着実に私たちの生活に根差しつつあります。
ネットショッピングのことを「Eコマース」と呼ぶのを聞いたことがありませんか?ほかにも「ネット通販」や「EC」「電子商取引」など…。これらのネット上の購買活動を取り巻くワード、数が多くてどれがどれなのか少しわかりにくいですよね。

Eコマースは、英語のElectric Commerceの略称です。さらに簡略的にECとも呼ばれます。また、Electric Commerceを日本語に訳すと電子商取引となります。
電子商取引とは電子的に行われる取引のこと全般を指す言葉です。これにはネットショッピングだけでなく、EDIのような専用回線を通した取引や、ネットオークション、イートレードなども含まれています。
同じ意味の「Eコマース」も包括的な単語かと思いますが、少々ニュアンスに違いがあります。
一般的にEコマースというと、ネットショッピングそのものを意味しています。そしてネットショッピングができるサイトのことをECサイトと呼びます。

Eコマースの市場規模は拡大中

日本国内でのEコマースの市場規模は年々拡大傾向にあります。
2021年に経済産業省が発表したデータによると、2020年度BtoCのEC市場規模は19.3兆円で前年比43%減とほぼ横ばいでした。
2010年以降、毎年成長を続けてきたEC市場ですが、2020年度は新型コロナウイルス流行により主にサービス分野(旅行や興行など)のEC利用が伸び悩み、このような結果となっています。
なお、国内のあらゆる販売形態の中でEC販売が占める割合を示すEC化率は8.08%で、こちらは前年から1.32ポイント上昇しています。

EC市場規模とEC化率の推移

出典引用元:物販系分野のBtoC-EC市場規模及びEC化率の経年推移

さらに、BtoCのEC市場状況は分野別の数値も公表されています。
ネット通販サイトが主体の「物販系」が12兆2,333億円(前年比121.71%)。
チケット販売や宿泊施設・美容院などのオンライン予約を含む「サービス系」が4兆5,832億円(前年比マイナス36.05%)。
電子書籍・ゲームソフトといったコンテンツ配信、音楽・動画のサブスクリプションなどの「デジタル系」が2兆4,614億円(前年比114.90%)という結果でした。
物販系分野とデジタル分野は成長をみせたものの、サービス系分野が前年に比べてマイナスとなっています。背景にあるのは前述のとおり、新型コロナウイルスの流行による、旅行産業をはじめとするサービス業全体への大きな打撃です。

しかし、EC市場のみに着目すると、外出自粛の推奨はかえって消費者によるEC利用推進の追い風となりました。また、各業態においてサービスの進化がオンラインで出来る購入体験の幅を広げ、その進化が成長を支えています。
たとえば、物販系に含まれるアパレルの通販サイト。採寸アプリ・コーディネートアプリの普及や実店舗を巻き込んだオムニチャネル化の促進は、消費者にとってネットショップをより買い物しやすい環境へと変えました。実店舗とのシームレスなつながりをもたせるOMO施策や、動画コマースに注力する企業も増えています。
サービス系ECの伸び率も見過ごせません。飲食店やホテルをオンライン上で予約することは、今や多くの人にとってあたり前。加えて、新たに登場したアプリやネットで利用できるサービスも存在感を増してきました。

一方、BtoBのEC市場規模は334.9兆円。前年に比べると5.1%のマイナスでした。

Mコマースとは?Eコマースとの違いって?

近年、Eコマースに似た言葉で「Mコマース」という単語も耳にするようになってきました。
MコマースはMobile Commerceの略。Eコマースの中でも、スマホやタブレットなどの携帯端末を利用した取引をこう呼びます。
Mコマースの最大のメリットは、買い物できる時間・場所の自由度が高いこと。ネット回線がなくとも携帯電話回線やWi-Fiでサイトに接続が可能で、Eコマースよりさらに手軽にネットショッピングやオンラインサービスを利用できます。
Mコマースの中でも、やはり勢いがあるのはスマホ経由でのEC利用市場規模。BtoCのネットショップをスマホから利用する人の割合は2020年時点で50.9%にのぼっており、今後もさらに成長する見込みです。
ECサイトを作るのであれば、PC画面だけではなくスマホ画面からの使いやすさも考慮することが必須となります。

Eコマースのメリット・デメリットは?

いつでもどこでも、ネットにつながってさえいれば商品やサービスを購入できるEコマースは、消費者にとって非常に便利な買い物方法です。
一方、実際に商品や店のスタッフを見られずに、実店舗に比べ安心感に欠けるというデメリットも。しかし、近年ではオムニチャネル化による実店舗との連携や、AIを利用したWEB接客ツールの普及により解消されつつあります。

Eコマースのメリット

Eコマースのメリットを語るうえでのキーワードは、ずばり「拡がり」。実店舗や訪問営業では物理的に難しかった事柄でもオンライン上では可能というように、できることの幅の拡がりがメリットにつながっています。

1.販売エリアが限定されない

たとえば実店舗の場合、店を出している場所は集客に大きく影響します。よほど主要な駅からアクセスがよいか、もしくは大型の商業施設にテナント出店でもしていない限り、店舗に来てくれるのはほとんどの場合近隣の人に限られてしまうでしょう。
その点Eコマースであれば、ネットにさえ接続できればどこからでもショップ・サービスへのアクセスが可能。その気になれば世界中が販売エリアになるのです。

2.24時間365日営業が可能

時間の制約がないことも利益をつくるうえで大きなメリットです。
店舗が稼働していない時間は、当然商品を売ることはできません。消費者にとって「いつでも買える」メリットは、裏返せば運営者にとっては「いつでも売上を作れる」メリットになるのです。

3.顧客分析に使えるデータ量が多い

マーケティング施策を考える上で重要なのが、顧客のデータ。年齢、居住地、性別、職業などのデータを基に、商品やサービスを的確にアピールするのです。
ECサイトでは、実店舗よりも集められるデータの幅が広がります。たとえば上記の基本情報は注文画面に入力フォームを設置すれば集計可能ですし、加えてユーザーがどのページにどれくらい滞在したのか?どういった経路でサイトを訪問したのか?などのアクセスログもGoogleアナリティクスをはじめとするツールを使って解析できます。
そしてより精度の高いデータを集め、施策に活用し、効率的な売上確保を目指すのはEコマースのマーケティング手法の基本です。

Eコマースのデメリット

便利で画期的な面の目立つEコマースですが、一方でデメリットも存在します。

1.価格競争が激しい

検索すればずらりと情報が出てくるインターネット。消費者は数多のネットショップをひとめで比較できます。そのとき、購買の意思決定を大きく左右するのが価格。高値すぎてはユーザーが離れていってしまいますが、価格を下げすぎても利益は生まれません。とくに中小規模のECサイトは、価格面でどうしても大手に適わないケースがあります。
対処としては、独自性を確立させることが挙げられます。サイトのブランド力や商品力をユーザーに認知させ、価格以外の面で選ばれるための工夫が必要です。

2.宣伝・集客が難しい

Eコマースのメリットとして販売エリアの広さに言及しましたが、集客をするためにはまず店自体を認知してもらわなくてはなりません。この点、ネットショップは実店舗に比べると少々困難です。なぜなら、インターネットサイトは基本的にユーザーに対して「待ち」の姿勢。見つけてもらえてはじめてそのサービスや商品をアピールできるようになるのです。
この見つけてもらうための施策には、インターネット広告やSEOなどが含まれます。大型のECモールであれば運営元の認知度によって集客しやすくなりますが、自社ECの場合は相応のコストと労力をかけていく必要があります。

3.顧客と生のコミュニケーションが取れない

販売活動において、顧客とのコミュニケーションはとても大切です。商品やサービスに対しての反応を確かめることや顧客からの問い合わせにその場で対応できるか否かは、販売チャンスの取りこぼし防止につながります。
オンライン販売では、基本的にスタッフとユーザーが顔を合わせることがありません。そのため、たとえば店内で何かを探している様子の客にこちらから声をかけるなどの行動がとれないのです。

そのデメリットをフォローするため、近年ではAI接客やチャットなどの機能を取り入れるECサイトが増えてきました。また、顧客にこちらからインタビューをしにいくというのもひとつの手です。サイト改善にも役立ちますし、インタビュー内容をコラムにまとめてサイトで閲覧できるようにすれば、ほかのユーザーに対してのアピールにもなります。

Eコマースの種類は?プラットフォームを解説

さて、ひとくちにEコマースといっても、実はその運営手法にはいくつか種類があります。
サイトで取り扱うアイテム数や推定の年商などの規模感、開設・運営にあたっての予算によって最適なものを選びましょう。

モール型Eコマース

百貨店やショッピングモールのように、複数のショップが出店・あるいは商品を出品しているサイトをモール型EコマースやECモールと呼びます。
日本国内で有力なモール型Eコマースといえば、Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングの3強です。
モール自体の認知度が高く、運営側のサービス環境が整っているため、中小規模のショップでも集客しやすいメリットがあります。
そのほか、Qoo10のようにターゲット層を若い女性に絞りマーケティングを行っているモールや、au PAY マーケットのように携帯キャリアとの連携を利用してユーザーを囲いこんでいるモールなど、それぞれの特徴を活かして利用者を拡大しているECモールも存在します。

自社Eコマースのプラットフォームは大きく5つ

モールに出品・出店するのではなく自社でEコマースのサイトを立ち上げる場合、主な手法となるのが以下の5つのプラットフォームです。

ショッピングカートASP

ショッピングカートASPは、比較的ローコストでサイト立ち上げができるECプラットフォームです。
クラウド上でサイトを作っていくため、サーバーを用意する必要がなく、短期間で手軽にネットショップをはじめられます。ただしカスタマイズできる範囲はあまり広くありません。

ECパッケージ

費用はかかるものの、本格的で機能の充実したサイトを作れるのがECパッケージ。 商品管理から掲載する文章や画像などのコンテンツ、ブログ機能・メルマガに至るまで、ECサイトの基本的な運用を網羅できます。億単位の年商を目指す大規模サイトに向いたプラットフォームです。

クラウドEC

ショッピングカートASPとECパッケージの中間的なイメージのプラットフォームがクラウドECです。
どういうことかと言いますと、クラウドECではまず、どのサイトにも共通となる部分のプラットフォームが存在します。これはクラウド上にあり、常に最新状態へとアップデートされるものです。
この共通部分に加えて独自にカスタマイズできる部分もあり、サイトの独自性を出すこともできるのです。

オープンソース

オープンソースは、すでにあるサイトの設計図を利用してサイトを構築する手法です。個人でブログサイトやHPを作成できるWordPressなどがよく知られています。
このサイトの設計図をソースコードと呼びます。ソースコードがネット上で公開=オープンな状態になっているため、オープンソースという名称なのです。

フルスクラッチ

サイト制作を徹底的にこだわりたいなら、フルスクラッチという選択もありでしょう。
すでにあるシステムやソフトウェアを使わずに、サイトを1から作り上げていきます。時間と労力はかなりかかりますが、思う通りのサイトを立ち上げられる手法です。

Eコマースの業務内容

ネットショップを運営するための業務内容は、まず大きくフロント業務とバックエンド業務に分けられます。
フロント業務は売上を作るための業務で、マーケティング施策やサイト制作、インターネット広告の運用などが含まれるもの。一方のバックエンド業務はサイトを運営・管理するために必要なルーティン業務が主です。

以下に、さらに細かい各業務の内容を紹介します。

サイト制作・改善

ユーザーにとって使い心地がよく、かつ効率的に商品が売れるサイトにするため、新たにページを作成したりすでにあるページを改善したりする業務です。フロント業務に含まれます。
サイトはオープンしたときが完成形ではありません。日々の運営の中で問題点が見つかれば、その都度改善をしていく必要があるのです。

集客対策

インターネット広告を運用したりSEOをしたりといった集客対策も、フロント業務のうち。コラムの作成や顧客インタビューなどのコンテンツマーケティング、SNSの運用などにも集客効果が見込めます。

販促企画

商品の売上をあげるため、特集ページやキャンペーンの企画を立案します。
サイト制作や集客対策とあわせて、フロント業務の中でもマーケティング業務に含まれる内容です。

マーチャンダイジング業務

商品の企画・仕入れ・在庫管理、さらには価格の調整や中止商品の決定など、商品全般にかかわるフロント業務がマーチャンダイジング業務です。
ネットショップでの販売活動は商品力こそ最重要。客層に見合ったラインナップ、価格帯を見極める必要があります。

商品情報の登録・「ささげ」業務

一方、サイトを支える意味合いの強いバックエンド業務の中で商品に深くかかわるのが、一連の登録業務です。
商品の名称や価格といった基本情報から、サイズなどのスペック情報を登録します。あわせて発生する商品画像の撮影・採寸・商品説明の原稿作成は「ささげ」業務と呼ばれます。これらの業務を経てはじめてサイトに商品を公開できるようになるのです。

受発注管理

商品の受発注管理は、バックエンド業務の中心です。在庫が常に適正になるよう管理をしておき、いざ受注した際にはピッキングから発送までの一連のフローを担います。

問い合わせ対応

問い合わせ対応の窓口は、実店舗を持たないECサイトにとって重要な顧客とのコミュニケーションチャンス。質問やクレームに真摯に対応することで顧客の購入体験の質が向上し、結果リピート購入につなげていくことも可能です。

総合管理

ECを運営していくスタッフをチームとしてまとめ、売上予算や人員を全体的に管理する業務です。サイトのシステム改修や新しいツール・サービス導入の検討も行う、運営の責任者的なポジションとなります。

Eコマースの事例紹介

今なお拡大傾向にあるEコマース市場。需要の伸びとともに続々と新規参入者が増えており、今後はさらに競争も激しくなっていく見込みです。
激化する中で生き残るためには、やはり独自の取り組みがヒットするサイトといえるでしょう。
以下に、今注目したいEコマースの事例を紹介します。

事例1.中川政七商店

中川政七商店

URL:https://www.nakagawa-masashichi.jp/shop/default.aspx
中川政七商店は、生活雑貨の企画・製造を中心に、コンサルティング事業や地域活性事業にも力を入れる創業300年にものぼる老舗企業です。そのビジョンは、「日本の工芸を元気にする!」。
ものづくりにこだわる中川政七商店のECサイトでは、プロダクトの魅力を紹介する「よみもの」コラムを連載。充実した内容で、ECサイトのメディア化に成功している事例の1つです。

事例2.ozie

ozie

URL:https://www.ozie.co.jp/
YouTubeやTikTokなどの動画メディアの流行が著しい昨今、ECサイトにも動画活用の流れが生まれています。
フォーマルシャツの通販サイトozieは、YouTube動画を販促に役立てているECサイト。アップされている内容は、シーン別おすすめ商品の紹介など。
動画は商品のアピールに役立つだけでなく、SEOとしても効果的というデータも。今後ますます、ECサイトのトレンドとなっていくと見込まれています。

事例3.FURFUR

FURFUR

URL:https://furfurfur.jp/
ガーリーなテイストの中に個性が光るアイテムをそろえたアパレルブランド、FURFURの公式オンラインストアです。
こちらの特徴は、SNSマーケティングをうまく活用していること。公式Instagramではショッピング機能を使って商品をアピールするのはもちろん、インスタライブを使用してフォロワーとコミュニケーションをとったり、名作映画をオマージュしたコーディネートを紹介したりといった取り組みを行っています。

まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございます。
Eコマースの言葉の定義と、代表するネット通販サイトについて概要を解説しました。
オンライン市場のトレンドは日々よく移り変わっています。
これからEコマース事業への参入を検討されている方は、ぜひ最新の市場の動向をチェックしつつ、オリジナリティのあるサイトづくりを目指していきましょう。

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