ECカートシステム6個を比較分析!選び方のポイントとおすすめのECカート

人気のECカートシステム6社を比較分析しています。ECカートシステムの概要〜選び方のポイントまで解説しているので、自社に最適なサービスを選びたい方は、ぜひ参考にしてください。

ECサイトを構築するうえで欠かせないのが、ECカートシステムです。

しかし、ECカートにはさまざまなサービスがあり、「どれを選べばよいのかわからない」「おすすめのECカートが知りたい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、人気ECカートシステム6社の特徴や料金、機能を紹介します。

ECカートシステムの概要〜選び方のポイントまで解説しているので、自社に最適なサービスを選びたい方は、ぜひ参考にしてください。

ECカートとは商品をネット上で販売できるソフトウェア

ECカートとは商品をネット上で販売できるソフトウェア

たとえば、スーパーマーケットで買い物をするとき、購入する商品はショッピングカートに入れてレジまで運びますよね。

ECカートとは、この買い物をするときの一連の流れを、オンライン上で可能にするソフトウェアのことです。ネット上での商品売買に必要な機能が備わっており、ネットショップはこのECカートを導入しています。

このソフトウェアがあることによって、ユーザーは快適に、そして運営者は効率よくオンライン上で商品の売り買いができるのです。

ECカートの基本機能・できる範囲について

ECカートには、ネットショップの運営を効率化する以下のような機能が備わっています。

  • 商品ページを作成する機能
  • 商品をカートに入れる機能
  • 注文を受け付ける機能
  • 配送先・配送方法・決済方法を指定する機能
  • 決済手続きをする機能
  • 売上を管理する機能
  • 購入者とコミュニケーションをする機能

どのようなECカートを選んでも、基本的な機能として備わっています。

【図解】ECカートの基本的な機能

ECカートシステムの種類

ECカートの種類は3つ。それぞれにショップを開設するのにかかる時間や費用、運営していく上でできることの幅に違いがあります。

SaaS型(ASPカート)

SaaS型(ASPカート)は、ECサイトを簡単に解説・運営できるオンラインサービスです。

この手法ではクラウド上のプラットフォームを利用してサイトを構築するため、サーバーを用意する必要がなく、構築期間も比較的短めです。

さらに、SaaS型(ASPカート)には、あらかじめECサイトに必要な機能が揃っているため、自社で機能やシステムを開発する必要がなく、初期費用・運用コストが抑えられる点も大きな特徴。

難しいプログラミングの知識やサーバー管理などは不要で、手軽にネットショップの立ち上げが可能です。

ただし、選ぶASPカートにもよりますが、あくまでも決められた範囲のことしかできないので、細かくサイトをカスタマイズしたいなどの希望を叶えるのは難しくなります。

主な特徴インターネット経由で利用可能初期費用・運用コストが低いサーバー管理不要機能がオールインワン導入が簡単
主な機能商品管理決済機能注文管理デザイン・カスタマイズSEO対策・集客機能
メリット導入が簡単運用開始までがスピーディー運用負担が少ないコストが明確プログラミングの知識が不要サポートが充実している
デメリットカスタマイズ性・拡張性が低い大規模なECサイトには不向き
代表的なシステムBASE(無料)STORES(無料)
makeshop(有料)shopify(有料)

パッケージ型

自社で丸ごとサイトを構築するのが、ECサイト構築パッケージです。

ショップの運営に必要な機能を体系的に利用できる手法です。

デザインや機能面での自由度が高く、完全オリジナルのECサイトを構築できる点が大きな特徴。

商品管理や掲載する文章や画像などのコンテンツ、ブログ機能・メルマガに至るまで、ECサイトの基本的な運用をまかなえます。

ただし、初期費用が高額になりやすいことから、億単位の売上を目指す大規模な企業やショップにおすすめの方法となります。

なお、自社運営のためランニングコストは抑えられますが、セキュリティや管理は自社での対応・責任となるため、不安な場合は外注化を検討するとよいでしょう。

主な特徴自社サーバー運用が可能完全なカスタマイズが可能初期費用が高いセキュリティ・管理は自社責任
想定される利用ケース独自性の高いサイトを構築したい場合大規模な事業展開を目指す場合業界特化型の機能が必要な場合
メリットカスタマイズ性が高い長期的にはコスト削減の可能性がある
デメリット導入コストが高い運用負担が大きい専門知識が必要開設までの準備期間が長い
代表的なシステムEC-CUBEebisumartecbeingEC-ORANGE

オープンソース型

ECサイト構築に必要なソースコード(プログラム)が公開されており、自由にダウンロードして利用・改変できるのがオープンソース型ECカートです。

基本的に無料で利用できて、自社に必要な機能を搭載できるという自由度の高さも特徴。

ただし、オープンソース型でECサイトを構築するには、プログラミングなどの高度な専門知識が必要で、サーバー管理やシステムの保守なども自社で対応しなければなりません。

また、セキュリティ強化のためのバージョンアップなども欠かせないため、社内スタッフでの対応が難しい場合は専門業者に依頼することになります。

主な特徴公開されているソースコードを使用基本的に無料デザインテンプレートが用意されているプラグインで機能を追加できる
メリットカスタマイズ性が高いコストを抑えられるコミュニティサポートが充実
デメリット高度な専門知識が必要サポートが保証されない自社でのセキュリティ対策が必要
代表的なシステムEC-CUBEWooCOMMERCEAdobe Commerce (旧 Magento)Welcart

自社に合ったECカートシステムの選び方・比較のポイント

自社に合ったECカートシステムの選び方・比較のポイント

紹介した3つのECカートのうちどれが1番おすすめかは、目指す年商や商品アイテム数、用意できるリソースによって変わります。

いざサイトを立ち上げるとき、どのシステムを選べばよいかの基準となるポイントを紹介していきます。

1.事業規模

まずは、目指す事業規模がどの程度か。

当然その規模が大きければ大きいほど、ショップで利用したい機能の幅も広まっていくでしょう。

年商1億〜50億の大規模サイトへ成長させることを考えているのであれば、おすすめはECサイト構築パッケージです。

アイテム数が少ない・ショップのオリジナリティを出すことにこだわらないのであれば、ECモールへの出店でさらに手軽にネットショップをはじめられます。

2.商材・ブランディングの方向性

サイトのコンセプトをどのようにしたいか。これも、システムを選ぶうえで非常に大切な基準のひとつとなります。

たとえばセンスにこだわったアパレルブランドECを立ち上げたい場合、サイトデザインもブランドの方向性に沿ったものを用意したいところです。
そうなると選択肢は自社ECとなり、その中でも費用面を基準にデザインの自由度の高いサービスを選ぶことになります。

一方で、同じアパレルであったとしても、特定のターゲットに向けて広く商品を拡販したいのであれば話が異なります。
その場合、ターゲット層の集客に強いモールへ出店をすることで、サイト立ち上げから短期間で高い売上を獲得できる可能性が高まるためです。

このように商材の特性や、獲得したいターゲットによっても最適なECカートシステムは異なるのです。

3.社内で持っているノウハウレベル

ネットショップを運営していく上での知識やスキルを社内でどれほど準備できるかも、あらかじめよくシミュレーションをしてからシステム選びをしましょう。
わかりやすい例でいえば集客力。ECサイトの集客方法にはインターネット広告やSEO対策などがありますが、知識やスキルのない状態では最初から効果的な施策の実施は難しいでしょう。

その点、ECモールへの出店であれば、モール側がアクセス解析データを提供してくれたり、集客面でサポートをしてくれたりといったサービスを受けることができます。
また、自社EC構築の場合も、システムを提供する事業者によってはコンサルティングも請け負ってくれる場合があります。

4.安定しているシステムかどうか

見落としてはいけないのが、サービスの提供元が安定した運営をおこなっているかどうか。
実は、2019年中にもカートスターやE店舗マネージャーをはじめとする比較的知名度の高い何社かがサービスを終了・もしくは終了の予告をしていました。

途中で基盤となるサービスが終了となった場合、それなりのコストをかけて移転をしなくてはならずたいへんです。
なるべく安定性のあるサービスを選ぶため、各社の規模の大きさやここ数年での成長率をチェックしておきましょう。

ECサイト構築におすすめECカート6選!

ここからは、ECサイト構築におすすめできる初心者向けのECカートを6つご紹介していきます。

種類登録料月額費用など各種手数料
BASE(スタンダードプラン)ショッピングカートASP無料販売手数料:3%決済手数料:3.6%+40円※1振込手数料:250円事務手数料:500円(振込金額2万円以上で無料)
STORES(フリープラン)ショッピングカートASP無料販売手数料:無料決済手数料:5.5%〜
カラーミーショップ(レギュラープラン)ショッピングカートASP初期費用3,300円
月額費用4,950円
販売手数料:無料決済手数料:クレジットカード:3.4%~ほか決済手段ごとによる
makeshop(プレミアムショッププラン)ショッピングカートASP初期費用11,000円
月額費用12,100円
販売手数料:無料決済手数料:クレジットカード:3.19~3.39%+1,650円ほか決済手段ごとによる
Shopify(ベーシックプラン)ショッピングカートASP初期費用無料
月額費用3,650円(年払いでの1ヶ月の費用)
Shopifyペイメントを利用した場合の取引手数料:無料(利用しない場合は2%)決済手数料:クレジットカード決済:3.55%〜ほか決済手段ごとによる
futureshop(futureshopプラン)ショッピングカートASP初期費用22,000円~
月額費用24,000円〜
販売手数料:無料決済手数料:クレジットカード決済:1,500円ほか決済手段ごとによる

※金額は税込表示です。
※2025年2月時点調査データ(各社から公開されているホームページの情報を基に算出)
※プランによって金額・機能が異なります。各サービスは次のプランについて記載しています。
(BASE:スタンダードプラン、STORES:フリープラン、カラーミーショップ:レギュラー、makeshop:プレミアムショッププラン、shopify:ベーシックプラン、futhershop:futhershopプラン)

※1 Amazon Pay、PayPalの決済方法の場合、システム手数料相当額1%を加算

BASE(WordPress連携あり)

BASE(WordPress連携あり)
引用元:https://thebase.in/
初期費用無料
月額料金無料〜16,580円(2年払いの1ヶ月あたりの費用)
操作・設定難易度★★★
カスタマイズ性★☆☆
サポート体制★☆☆
主な機能フリーフォーマットのページ作成商品ページ拡張メールマガジンSNS連携実店舗とネットショップの在庫を一元管理など
特徴商品が売れるまで無料で利用できる導入・設定が簡単決済方法を自由に選べる

BASEは、完全無料ではじめることができるショッピングカートASPのサービスで、国内ではトップクラスの導入実績を誇ります。

ハンドメイド作品やオリジナルグッズを展開する個人事業主に人気。生産者や食料品店がネット通販をはじめるためにBASEを使用するケースも多いです。

アカウントの開設やシステム利用にあたっての費用は0円。ネット環境さえ整っていれば、その日のうちに販売をはじめることができる非常に手軽なサービスです。

設定や操作の難易度は低く、無料カートASPのなかでは拡張性が比較的高め。

ただし、有料カートASPと比較すると自由度は低く、設定やデザインのみでオリジナリティを出すのは難しいです。

また、サポート体制が十分ではないため、トラブル発生時は基本的に自主解決となります。

STORES

初期費用無料
月額料金無料〜2,980円(年払いの場合)
操作・設定難易度★★★
カスタマイズ性★☆☆
サポート体制★☆☆
主な機能デザインテンプレート品番管理在庫数CSV一括更新メールマガジンクーポンInstagram販売連携など
特徴月額料金が低額デザインバリエーションが豊富予約販売や定期販売にも対応

STORESは、BASEと同じく無料ではじめられるショッピングカートASPです。

フリープラン以外に月額費用のかかるベーシックプランもありますが、フリープランであっても豊富な選択肢から決済方法などを選べます。
商品登録数の制限などもなく、デザインテンプレートもバリエーション豊かです。

STORESでは「アドオン」とよばれる機能を追加し、サイトでできることの幅を広げていくことが可能です。たとえばInstagramと連携し、集客・販売もできます。

カラーミーショップ(WordPress対応可)

初期費用3,300円〜22,000円
月額費用4,950円〜35,640円
操作・設定難易度★★☆
カスタマイズ性★★☆
サポート体制★★☆
主な機能デザインテンプレートフリーページ作成CSVでの商品一括管理メールマガジンショップクーポン会員機能Instagramショッピング連携など
特徴無料カートASPより拡張性が高いAmazonPayが月額無料決済手数料が業界最安水準サポート体制が充実

カラーミーショップは、GMOペパボ株式会社が提供するショッピングカートASPの有料サービスです。

決済手数料が2.99%と料金体系はリーズナブルでありながら、高い機能性が特長。ECサイトを運営するうえであらゆるニーズを網羅しています。

集客機能が豊富な点も魅力で、「SNS・ブログ連携」「SEOを強化する設定」「広告運用」と、さまざまな角度からアプローチできます。

また、「カラーミーWPオプション」を利用することで、同一ドメイン内にWordPressを導入可能

開設準備〜売上アップまで、段階に応じたサポートが受けられます。

makeshop(WordPress連携オプション有り)

初期費用11,000円〜
月額費用プレミアムプラン:10,285円(24ヶ月契約)/10,890円(12ヶ月契約)/11,495円(6ヶ月契約)/12,100円(1ヶ月契約)エンタープライズプラン:55,000円〜
操作・設定難易度★★☆
カスタマイズ性★★☆
サポート体制★★★
主な機能デザインテンプレートBtoB・会員制ショップ機能文章AI生成Googleショッピング連携クーポン・ポイント機能モールの一元管理SNS連携など
特徴機能の拡張性が高いECサイトに必要な機能が揃っている1クリックで越境ECにも対応サポート体制が特に充実

makeshopは、カラーミーショップと並び、国内で高いシェア率と満足度で知られる有料ショッピングカートASPです。

有料カートASPのなかでも拡張性が高く、一般的な企業のECサイトに必要な機能はほぼ網羅しています。

そのため、よほど大掛かりなカスタマイズが必要なECサイトでない限り、機能に困ることはないでしょう。

メルマガの配信をはじめ、ユーザーの行動履歴にあわせたレコメンド機能やSNSとの連携機能など、マーケティング面への機能も充実。

公式オプションとして「WordPress連携オプション」が用意されており、同じドメイン内にWordPressを導入して運営することも可能です。

また、ショップ開設から開店後までステップに応じた無料サポート体制が整っているため、万が一のトラブル発生時もプロからのサポートが受けられます。

Shopify

初期費用無料
月額料金3,650円〜44,000円($2,300USD/月3年の契約プランあり)
操作・設定難易度★★☆
カスタマイズ性★★☆
サポート体制★★☆
主な機能オンラインストアエディタ在庫管理定期購入・予約注文顧客レポートShopify POSTranslate & Adaptアプリなど
特徴越境ECに強い複数のチャネルに対応ビジネス段階にあわせたプラン選択が可能

Shopifyは、越境ECに強みをもつeコマースプラットフォームです。専用アプリから必要な機能の追加が可能で、オリジナリティ性の高いECサイトを構築できます。

また、「Shopify POS」と呼ばれる販売時点情報管理アプリを利用すると、実店舗との連携も可能。

デザインテンプレートも豊富に用意されており、はじめての越境ECに挑戦したい方や、複数チャネルとの連携を図りたい方に向いています。

2025年1月6日以降、ShopifyでAmazonPay決済サービスが終了しています。日本国内ではAmazonPayの使用率は高いため、AmazonPayユーザーが離脱する可能性が懸念されています。

今後、カートASP選びにおいて決済種類の充実を考えている場合は、makeshopやfutureshopなどの有料カートASPも視野に入れ、慎重に検討するのがおすすめです。

futuershop

初期費用22,000円〜752,000円
月額料金24,000円〜160,000円
操作・設定難易度★☆☆
カスタマイズ性★★★
サポート体制★★☆
主な機能デザイン機能サブスク販売機能ライブコマースSNS連携レポート・分析機能など
特徴デザインや機能が豊富他のASPカートより費用が高め新しい仕様や使い方を覚える必要がある

futuershopは、中規模〜大規模なECサイト構築に向いているASPカートです。

「futureshopの本体料金」「オプション機能料金」「決済機能料金」の3つを組み合わせて独自の料金プランを作成します。

それぞれの項目はECサイトの規模や目的、用途に応じて選べるため、予算と相談しながら機能を実装できる点も魅力。

なお、デザインテンプレートは用意されていますが、HTMLやCSSでのカスタマイズも可能です。

結局おすすめのECカートはどれなの?

結局おすすめのECカートはどれなの?

結論からお伝えすると、ECカートで迷った場合は「makeshop」がおすすめです。

数あるECカートのなかでも、操作性のよさや、機能・サポート体制の充実度、そして月額費用とのバランス感がよいため、総合的な得点が高いのが特徴です。ECカート選びで重視すべきポイントをしっかりと抑えています。

プログラミングの知識がない方や、ECサイト運営初心者の方でも簡単に構築・運用できる点も大きな魅力。

さらに、多彩な機能が用意されているため、追加料金なしでデザインのカスタマイズや販売に必要な機能を搭載できます

コストを抑えながら本格的なECサイトを構築したい方は、まずは15日間のプレミアムプラン無料体験を利用して、makeshopの使いやすさとコストパフォーマンス感を見てみてください。

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