Amazonで商品を売るコツは?メリット・デメリットと一緒に解説!

Amazonの利用者数は実に月間5,000万人以上。Amazonは商品を売るのに最適な販路です。

しかしAmazonであっても、なにも考えずに商品を出品しても…かんたんには売れません。競合の出品者も増加傾向にあり、成功の難易度は年々上がっています。Amazonで成功するためには、売る商品を戦略的に分析し、Amazonに好まれる出品をおこなう努力が不可欠。

Amazonで商品を売るコツをまとめましたので、メリットとデメリットとあわせてみていきましょう。

Amazonで商品を売る5つのメリット

最初にAmazon出品のメリットを見ていきましょう。

1.Amazon出品の費用が安い

Amazonで商品を販売するには、出品用の「セラーアカウント」を登録し、月間登録料を支払うだけでOK。月間登録料は次のとおりです。

小口出品大口出品
月間登録料無料4,900円/月
基本成約料100円/回無料
参考サイト:料金プラン(amazon 出品サービス)

Amazonでは「小口出品」と「大口出品」の2つのプランがあります。

小口出品は、販売する商品が少ない出品者向けのプランです。月額登録料は無料で、1点売れるごとに100円の基本成約料がかかります。
大口出品は、月額登録料は4,900円かかりますが、基本成約料は無料。つまり月50点以上の商品を売るのであれば、大口出品がお得な計算です。

なお、たとえば楽天市場に出店する場合、安いプランでも月額19,500円かかりますので、Amazonはより安く出品できます。
また、Amazonは「出品型」のモールであるため、楽天市場などのようにサイトを作り込まなくてOK。売る商品が手元にあれば、即座に出品し売れる手軽さが魅力です。

もしもAmazonと並行して楽天市場での出店方法や手数料も気になる場合は、こちらの記事をあわせてご覧ください。

楽天市場への出店方法の流れと費用、体験談から見るメリット・デメリットを解説

2.出品アカウントの登録がかんたん

Amazonで売るためには、最初に出品用の「セラーアカウント」を登録します。審査はとてもかんたん。次の2つの書類を用意して申請すれば完了です。

  • 有効期限内の顔写真入りの身分証明書(パスポート、運転免許証)
  • 過去180日以内に発行された各種取引明細書(クレジットカードの利用明細書など)

申請は約3営業日ほどで完了します。登録できるのは法人に限らず個人でも可能。副業を考えているサラリーマンや主婦などだれでも出品できます。

3.Amazonの圧倒的な集客力

2020年7月に発表されたニールセンデジタル株式会社の調査によると、Amazonの月間利用者数は5,253万人。実に日本の人口の約40%が利用している計算です。

Amazonに出品すると、この巨大な集客力の恩恵を授かることができるのが最大のメリットですね。

4.Amazonで売るとFBAが利用できる

FBA(フルフィルメント By Amazon)は、Amazonの倉庫に商品を保管し、注文後の梱包や発送、返品などの配送業務を代行するサービスです。

Amazonで売れた商品を自己発送することも可能ですが、FBAを利用することで配送業務から開放され、在庫保管スペースや配送業務に必要なコストをカットできます。

また、FBAは24時間・年中無休で稼働しているので、Amazonユーザにとっても利便性が高く売上に直結するサービスです。

5.入金サイクルが早い

一般的なECモールの売上金の入金サイクルは月末締めの翌月末入金ですが、Amazonの場合は14日サイクルで入金されます。また、入金サイクルは最短で1日単位に変更の申請が可能なので、資金繰りが苦しいときに助かります。

なお、1点気をつけておきたいのは、2016年8月以降に登録したアカウントより50%の売上金を留保する「引当金」の仕組みが導入された点です。引当金の入金はさらに14日後となるため、売上金の50%は約1ヶ月後の入金となります。

Amazonで商品を売るデメリット

続いてAmazon出品のデメリットを見ていきましょう。

1.販売手数料が高い

Amazonでは前述の「月額登録料」と「基本成約料」のほかに、売れた商品に応じた「販売手数料」が必要になります。

販売手数料の一例は次のとおりです。

カテゴリー販売手数料最低販売手数料
15%なし
CD・レコード15%なし
AV機器&携帯電話8%30円
カメラ8%30円
パソコン・周辺機器8%30円
楽器8%30円
スポーツ&アウトドア10%30円
カー&バイク用品10%30円
おもちゃ&ホビー10%30円
TVゲーム15%なし
PCソフト15%なし
文房具・オフィス用品15%30円
ホーム(インテリア・キッチン)15%30円
ホームアプライアンス15%30円
大型家電8%30円
DIY・工具15%30円
産業・研究開発用品15%30円
参考サイト:Amazon出品サービスの手数料

販売手数料はおおむね8%~15%となるため、売れた分だけ手数料負担が大きくなります。さらに本やCDなどのメディアを販売する場合は、販売手数料に加えて15%の成約料を支払う必要があります。

2.独自性を発揮しづらい

楽天市場などの「出店型」ECモールでは、お店の品揃えや独自サービスによって独自性を図ることができます。「出品型」のAmazonは、独自性よりも「商品」と「価格」で勝負が決まります。

ネットショップにおいて「独自性」を高めることは、ライバル店との差別化につながります。そして差別化によってファンが増えリピーター収益を期待できますが、Amazonでは再現性が乏しいです。

3.価格競争が激しい

Amazonでは、「商品の安さ」が売れるか否かを左右します。そのため、相乗り出品者と価格競争が起きやすく、消耗戦を強いられることが往々にしてあります。

加えてAmazonはだれでも出品ができるために参入障壁が低く、ライバルが年々増えているのが実情です。

※Amazon出品のメリット・デメリットについてもっと知りたいかたは、体験談をご紹介しているこちらの記事もあわせてご覧ください。

【保存版】Amazonへの出品方法の流れと手数料、体験談から見るメリット・デメリットを解説

Amazonで商品を売るときに大切な6つのコツ

Amazonは圧倒的な集客力があります。しかしAmazonで売るためのコツを抑えていないと…思うように売れません。Amazon出品で成功するためのポイントを紹介します。

1.売れる商品を分析する

Amazonにおいても、需要のない商品や人気のない商品を出品したところで売れる見込みはありません。まずはAmazonでの売れ筋商品をチェックしましょう。

(Amazon)売れ筋ランキングはこちら

Amazonの売れ筋商品は、時期やトレンドに大きく左右されます。在庫がだぶつかないよう需要を見極めて、売れる見込みを試算しましょう。ただし、売れ筋の商品ほどライバル出品者が多くなります。ライバルが多い商品は、価格競争が起こりやすいので要注意です。

また可能な限り、過去の販売動向を把握しておくと成功の確率が高くなります。過去の販売個数や価格履歴をチェックできるツールはいくつかありますが、「Keepa」が最も有名です。

Keepa

Keepaを利用すると、Amazonで販売されている商品の価格推移がわかります。商品が売れているとランキングが上昇するため、グラフからおおよその販売個数が把握できます。なお、Keepaの拡張機能を利用する場合は月額15ユーロ(約1,800円)が必要です。

2.カートボックスを獲得する

出品商品が3億点以上におよぶAmazonでは、利用者が欲しい商品をかんたんに探せるよう、1つの商品につき1ページのみしか表示できないルールになっています。そのため、同じ商品を複数の事業者が出品している場合は、同じページ内で「相乗り出品」することになります。

Amazonの商品ページ内には、1つのカートボックスしか存在しません。相乗り出品が多い場合は、出品者にランクをつけて、カートボックスを獲得する出品者を決めます。

カートボックスの獲得は、次の条件により判断されます。

  • 大口出品で販売していること
  • 最安値で販売していること
  • 出品の実績・評価
  • 配送プラン(FBA>自社出荷)
  • 在庫数

カートボックスの獲得ができない出品者は、出品者一覧から探されない限り購入に至りません。Amazonで効率よく売るためには、カートボックスの獲得が重要なポイントです。

3.FBAを利用する

FBA(フルフィルメント By Amazon)は、Amazonの倉庫に商品を保管し、注文後の梱包や発送、返品などの配送業務を代行するサービスです。

FBAを利用すると配送業務の手間が解消されるだけでなく、次のメリットがあります。

  • 「Amazonが発送します」と表示される
  • 「Amazonプライム対象商品」と表示される
  • 検索結果の上位表示が見込める

FBAの利用は前述の「カートボックス獲得」で優位になる条件に入っています。利便性と信頼が高いFBAは、Amazon利用者からも絶大的な高い評価を得ており、FBAの利用か否かで購入率に大きな差が出ます。

ちなみに、Amazonの調査(2018年7月)では75.5%の出品者がFBAを利用しているとのこと。ライバルが多い商品を売るのであれば、FBAの利用は必須といえるでしょう。

参考サイト:フルフィルメント by Amazon(FBA) – Amazon.co.jp

4.自己発送の場合はマケプレプライムをつける

商品をFBAではなく自己発送する場合も、「Amazonプライム対象商品」として認証が可能です。プライムマークがつくことで、利用者の信頼が向上するだけでなく、カートボックス獲得や購買率の向上が期待できます。

マケプレプライムの参加条件は次の5つです。

  1. マケプレプライム で定められた出荷実績、配送品質を維持すること
  2. 出品者様が選択するプライム対象地域への「お急ぎ便」の提供
  3. Amazonプライム会員に対して通常配送とお急ぎ便を無料で提供
  4. Amazon上で追跡が可能な配送方法の利用(ヤマト運輸、日本郵便)
  5. Amazonのポリシーに基づく返品・返金対応

参考サイト:(Amazon)マケプレプライムよくある質問

5.上位表示を目指す

Amazonでは検索エンジンからの購入が約8割といわれており、検索アルゴリズムに適応したSEO対策は必須です。

AmazonにおいてSEO対策できる箇所は次の5つです。

  • 商品タイトル
  • 商品仕様
  • 商品説明
  • 商品紹介コンテンツ
  • 検索キーワード

特に大切なのは商品タイトル(商品名)。検索にヒットさせたいキーワードをできるだけ左側に配置します。ただし、キーワードの配置し過ぎはユーザにとっても見づらく、購入率が落ちる可能性があるので注意しましょう。

商品仕様や商品説明、商品紹介コンテンツでは、「商品の特徴」や「優れている点」、「購入のメリット」をしっかり記入します。
検索キーワードは、管理画面上で記入する項目であり、商品ページに表示されない情報です。Webページで例えるなら「meta keyword」と同じ役割です。

なお、検索キーワードは欲張ってキーワードを盛り込みすぎないよう注意しましょう。たとえば「Tシャツ」を出品する際、ブランド名や色サイズなどのキーワードはOKですが、「セーター」や「Yシャツ」など類似しないキーワードを入れないようにします。類似性の低いキーワードを入れると、Amazonから低品質評価を受け順位を落とされる可能性があります。

6.アマゾンセラー広告を利用する

Amazonの検索順位を決定する要素として、「売れる商品」かどうかは重要な要素です。そのため、新商品やレビュー件数の少ない商品は上位表示されづらくなります。
Amazonでは商品検索で優先的に上位表示させるための有料広告があります。いくつかあるAmazon広告の中でも「スポンサープロダクト広告」はクリック時に課金されるため、効率よくアピールができます。

Amazon以外にもTwitterやInstagramなど外部媒体の広告も有効的。商品ページのアクセス数は売上に比例するばかりでなく、Amazon内のSEOにおいても高評価を受けやすくなります。

Amazon以外のサイトも検討しよう

Amazonで商品を売るポイントを見てきましたが、ご紹介したとおりメリットだけではなくデメリットもあるのがAmazon出店です。これからネットショップをはじめたい場合は、Amazonと並行して自社ECサイトの構築も検討してみましょう。
なるべく費用を抑えて自社ECサイトを作りたいという方は、ECサイト構築サービスmakeshop(メイクショップ)をご利用ください。販売手数料は一切かからず、クレジットカード手数料なども業界最安水準です。15日間の無料体験中に新規出店アドバイザーがご相談に乗ります。(もちろんご相談も無料です)

※最安水準:ネットショップASPサービス運営企業各社のクレジットカード決済手数料を比較(自社調べ 2021年2月時点)
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海外のAmazonで売る方法

Amazonは世界中に拠点があり、出品したい国のセラーアカウントを登録することで、世界中で出品することができます。

Amazonで出品できる国は、日本を除くと次の15カ国です。

ヨーロッパアジア太平洋・中東北米・南米
ドイツ
イギリス
フランス
イタリア
スペイン
オランダ
オーストラリア
シンガポール
インド
アラブ首長国連邦
トルコ
米国
カナダ
メキシコ
ブラジル

Amazonの月間ユニークビジター数(SimilarWeb, 2020年1月)は、日本は8千万人に対して、ヨーロッパは2.9億人、米国は4.5億人とのこと。Amazonを通じて巨大なマーケットへかんたんに出品することができます。

海外で売れやすいのは「Made in Japan」の品質を売りにした商品や、アニメやキャラクターグッズなどです。海外では文化や価値観が異なるために日本では売れない意外な商品が売れることも珍しくありません。

なお、出品はすべて現地の言語で登録する必要があります。また、ヨーロッパのAmazonで販売する場合は、輸入代行業者「IOR(Importer of Record)」の登録が必要です。
そのほか、出品する国によって出品が不可能な商品や規制などのルールが異なります。出品前に確認しましょう。引用元:Amazonグローバルセリング向け出品先と出品商品海外販売 – Amazon.co.jp

Amazonで売る商品の仕入先は?

Amazonで売る商品は自社ブランドのオリジナル商品はもちろん、せどり・転売も可能です。主な仕入れ先は次のとおりです。

メーカー仕入れ

人気商品をメーカーから安く仕入れができれば成功の近道です。ただし大手メーカーは、すでにAmazonに出品している場合が多いでしょう。

また、メーカー仕入れは販売実績と資金力がないと取引してもらえないことも…。そのため、個人での取引はハードルがやや高めです。狙い目は中小企業で、かつAmazon出品を自社でおこなっていないメーカーです。

オリジナル商品

オリジナル商品を出品販売する場合は、自由な価格設定で出品ができます。

オリジナル商品がない場合、OEM製造の選択肢もあります。中国のアリババやタオバオで検索すると、Amazonに出品される商品の製造元が見つかります。家電製品やアパレルなどOEMが可能なメーカーを探して、自社ブランドにて販売が可能。最小ロットも数百単位から取引できる商材も多いため、少ない投資でOEMが実現できます。

せどり・転売

せどり(瀬取り)とはネットショップや店頭、リサイクルショップなどから安値で仕入れて販売する方法です。資金の少ない個人が出品を考えるなら、せどりが最もおすすめです。

代表的な仕入先は次のお店です。

  • 大型家電量販店
  • カー用品店
  • リサイクルショップ
  • ドン・キホーテ
  • 公式通販サイト

なお、ネットショップで買い付けることを「電脳せどり」、店頭で買い付けることを「店舗せどり」と呼びます。せどりは個人でもかんたんにできるため、年々増加の傾向にあります。

まとめ

Amazonで商品を売るメリットとデメリットをご紹介しましたが、いかがでしょうか?

Amazonに売る商品を仕入れることさえできれば、個人であってもかんたんにAmazon出品できるのは魅力的です。その分、ライバル出品者も増えて「せどり」などの安易な仕入れは競争が激しくなりつつあります。

それでもAmazonで売れる商材は膨大にあり、トレンドも日々変化しているので商機はいくらでもあります。売れる商品を開拓し、売上を伸ばしていきましょう。

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