ECサイトで売れる商品説明とは?思わず買いたくなる文章の書き方とコツを解説

ECサイト運営者が必ず行う商品説明文の作成、こちらのアピールしたいポイントを羅列してしまっていませんか?
そのアピールポイントは買っていただくお客様が本当に求めている情報なのでしょうか。
ここでは顧客分析の際に有効な変数やフレームワークを基に文章の書き方のヒント、コツをお伝えしますので、改め文章の見直しを行い売上アップに役立てましょう。
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目次
売れる商品は購入者目線(リサーチ)を徹底している

ECサイトで商品を販売するにあたって、はじめに購入者の視点を想定します。
なぜなら「商品を購入する理由」を見つけたお客様だけが、商品を買ってくれるからです。
あたりまえの話だと思うかもしれませんが、商品を販売する側は購入者目線を忘れてしまいます。
購入者の目線を忘れてしまった商品説明は、商品の特徴を魅力的に書いているにもかかわらず「買いたい!」いう感情を引き出せません。
購入者は感情で商品を購入し、あとから理屈で正当化します。購入者目線のリサーチを徹底し「買いたい!」という感情を引き出す商品説明を作成しましょう。
本記事ではデモグラフィック変数とサイコグラフィック変数を用いて、購入者目線をリサーチする方法をご紹介します。
デモグラフィック変数を仮定する
デモグラフィフィック変数とは人口統計データをあらわすマーケティング用語です。
少し難しそうだと思ったかもしれませんが、やることは簡単。
あなたの商品を購入してくれるお客様の6つのプロフィールを定義するだけです。
【デモグラフィック変数の設定】
- 年齢
- 性別
- 世帯規模
- 所得
- 職業
- 学歴
すでにECサイトや実店舗で商品を販売している場合は、これまで購入してくれたお客様を想定します。
実際に買ってくれたというデータは最高のデータだからです。
商品の販売がまだこれからの場合は、3つ程度の仮説を立てるとよいでしょう。
例として、冷凍ハンバーグの商品説明文を作成する場合を仮定して実際にやってみます。
冷凍ハンバーグを購入するお客様の「デモグラフィック変数」 | |||
---|---|---|---|
仮定1 一人暮らしのOL |
仮定2 共働きのママ |
仮定3 たまに料理するパパ |
|
年齢 | 20代 | 30代 | 40代 |
性別 | 女性 | 女性 | 男性 |
世帯規模 | 一人暮らしのOL | 4人 | 4人 |
所得 | 月収15万円 | 世帯月収35万 | 世帯月収50万 |
職業 | 事務職 | 日中はパート 夜は主婦業 |
サラリーマン 家事も積極的にやる |
学歴 | 地元の大学卒 | 大学卒 | 高卒 |
3つほどのデモグラフィック変数を定義したら、次はどの層にアプローチすると売上が最大化するかを検討しましょう。
たとえば販売する冷凍ハンバーグが「個数が多いこと」を売りにしているのであれば、1人暮らしのOLは消費できるか不安になるかもしれません。
逆に「レストランで出されているハンバーグを自宅でも食べる」というコンセプトの商品なら、3つ仮定したターゲットすべてが購入する機会がありそうです。
仮定したターゲットすべてに商品をアプローチできそうであれば、市場規模や商品の価格を比べて絞り込みます。
たとえば料理をする回数は「共働きのママ」が圧倒的に多いです。しかし商品が「1個600円の飛騨牛のハンバーグ」ならどうでしょう?
毎日のように料理をするママからすると、割高で少し手が出しにくい商品かもしれません。
ところが「たまに料理するパパ」にとっては「1個600円の飛騨牛のハンバーグ」は、家族に喜んでもらえる理想の商品といえます。
デモグラフィック変数が定まるだけで、商品がお客様の手に渡る姿が想像できるようになるのです。
アパレルやダイエット商品、化粧品、家電など、ジャンルが変わってもデモグラフィック変数は有効です。
購入者目線を知る第一歩として、まずはデモグラフィック変数から設定しましょう。
サイコグラフィック変数を仮定する
サイコグラフィック変数とは、価値観やライフスタイル、性格、好みなどの個人の趣向を指します。
とくに価値観は重要で「仕事・お金・家族・人間関係・健康」の優先順位によって求める物が変わるため、注意が必要です。
お金や仕事の優先順位が高い「たまに料理するパパ」は、料理に時間がかからない商品や、コスパのよい商品を好みます。
一方、健康や家族の優先順位が高い「たまに料理するパパ」は、多少高額でも家族の健康や笑顔を優先して商品を購入するといった具合です。
コスパのよい商品を探しているお客様に、手の込んだレシピアレンジ集をアピールしていてはサイトを離れていってしまいますよね。
購入者目線で商品を説明するには、購入者の価値観やライフスタイルを知ることはマストです。
とはいえサイコグラフィック変数の設定時に、ECサイトにとって都合のいい人物をねつ造してはいけません。
商品をすでに販売していているなら、レビューやアンケートからリアルな人物像を探ります。
もしもまだ販売実績が無い商品なら、購入者が好んで読みそうな雑誌の購入は効果大。
雑誌も見つからない場合はSNSや質問掲示板から、ターゲットの考え方をリサーチしましょう。
ターゲットを絞らないとどうなるか
購入者目線を徹底する重要性をお話すると「うちの商品は特殊だから」と踏み出せない人が多いものです。
とくに実店舗で商品販売を経験している人ほど、幅広い層に受け入れてもらえた経験があるので、ターゲットを絞ることはわざわざ間口を狭める行為に感じることでしょう。
しかしネットで商品を販売するということは、楽天市場やAmazonのとなりにお店を構えることと同じです。
もしもあなたが実店舗を出店して、そのとなりに大型のショッピングモールがあったなら、お店のファンを一人ひとり獲得していくこと、それが生き残る道だと想像できますよね。
楽天市場やAmazonとなりで、誰にでも愛されるお店を運営し続けることはかなり難しい事なのです。
ターゲットを絞り、購入者目線を徹底することでファンを獲得していきましょう。
売れる商品説明に必要な5つの要素

購入者のリサーチが完了したら、いよいよ商品説明を書き始めます。
まずは商品説明に必ず記載するべき5つの要素をご紹介します。
魅力的な商品説明は、ベネフィットで惹きつける
ベネフィットとは「購入者にとっての価値」のことです。
商品説明を書いていると、ついつい商品の機能的な価値ばかりを羅列してしまいがちです。
しかし商品には機能的な価値の他に、情緒的な価値があることを忘れてはいけません。
購入者は商品の機能的な価値より、情緒的な価値を感じた時に「買いたい!」と感情が動くのです。
たとえば腕時計をしている人に「なぜ他の時計ではなく、その時計を買ったのか」と質問したとき、その答えが情緒的な価値であり、ベネフィットとなります。
【腕時計のベネフィット】
- ・安かったから
- ・軽いから
- ・プレゼントでもらったから
- ・好きなブランドだから
- ・電池交換が不要なソーラー電池だから
時計の機能的な価値は「時間がわかること」ですが、それ以外にも多くの価値を提供していることがわかりますよね。
あなたの販売する商品の、情緒的な価値を伝えることが商品詳細の役割でもあります。
人が商品を購入する情緒的欲求は、自己欲求・社会欲求・生存欲求の3つに分けることができ、それぞれの欲求の例は以下の表のとおりです。
欲求の内容 | 欲求の例 | |
---|---|---|
自己欲求 (Growth) |
他人とは無関係に、 自分の中で完結する。 |
・もっと成長したい ・もっとこだわりたい ・ストレス発散したい |
社会欲求 (Relatedness) |
他人との関係において よく思われたい |
・ちやほやされたい ・家族と過ごしたい ・認められたい |
生存欲求 (Existence) |
健康でいたい 肉体的な快楽 |
・おいしいものが食べたい ・暖かい家で過ごしたい ・花粉症をどうにかしたい |
売れている商品は人間の3欲求を同時に満たしていることが多く、非常に参考になります。
たとえば次のように表にすることで、ひとつの商品がさまざまな欲求を満たしていることに気付けるでしょう。
生存欲求 | 社会欲求 | 自己欲求 | |
---|---|---|---|
コーヒー | 眠気覚まし | お気に入りのカフェの話で盛り上がる | よいお店を知っている |
マイホーム | 住む場所 | 30代になったから 家族のために購入 |
達成感 |
スマホ | 連絡手段 | SNSで コミュニケーション |
最新機種入手 |
冷凍ハンバーグ | 食事がしたい | 家族に喜んでほしい | たまには いいものが食べたい |
時計 | 時間を知りたい | センスがいいと 思われたい |
好きなブランドを 身に着けていたい |
購入者は商品を購入しているようで、実は「購入者にとっての価値」つまりベネフィットを購入しています。
商品説明を書く際は、購入者に与えられる価値を分析し、それを購入者目線で訴求するようにしましょう。
お客様の疑問や不安を先読みして解消する
ECサイトにおける商品説明ではあなたの目の前にお客様がいない以上、次にどんな質問がくるかを予想しなければいけません。
想定される質問に触れないということはお客様を無視するようなものです。
たとえば組み立てが必要な商品は、組み立てにどれだけの工数がかかるか気になるでしょう。
スタッフが実際に組み立てに要した時間を計測したり、組み立て作業の動画を用意したりして、不安を解消してあげる必要が有ります。
疑問を認識するだけではなく、それを解決するのも商品説明の役割です。
メリット・デメリットを伝えて信頼感を得る
購入者はよい商品を探すと同時に、完璧な商品はあるわけがないとも思っています。
そのため商品のよいところばかり羅列された商品説明より、デメリット記載された商品説明のほうが誠実さを感じ、信頼感を得やすいのです。
またデメリットをECサイト側から打ち明けることで「それくらいは許せる」と思ってもらえるデメリットを選んで提示できます。
【メリット・デメリット掲示の一例】
- ・発送に時間がかかりますが、丁寧に仕上げて送っています。
- ・お値段は安くはありませんが、返金保証付きです。
- ・出荷量が少ないのは、厳選した素材を使っているからです。
このときデメリットから先に伝え、それを上回るメリットを後から打ち出すことがポイントです。
購入前にデメリットを知ることで安心感を覚えると同時に、ポジティブな読後感を残せます。
情報には具体性を持たせる
数字を使った具体的な表現で説得力が増します。
「これまでにない」「大幅な」「こだわりの」などの常套句は強い訴求力を持っていそうですが、実は購入者はこれらの言葉には反応しません。
次の表のように、具体的な数字を提示してはじめて購入者の納得できる情報になるのです。
抽象的な表現 | 具体的な表現 |
---|---|
電気代も大幅に節約できます | 1年間で8,000円分の電気代節約 |
こだわりぬいた素材のニット | 100%国内産のニット |
希少な部位を使ったお肉 | 牛1頭から800グラムしかとれない部位を使用 |
とくに購入者目線で商品を見た時のベネフィットと、商品説明の具体性がマッチしたときは購入者の心に強く響きます。
購入者目線を忘れずに商品を具体的な数字を活用して紹介しましょう。
商品説明の読みやすさ・わかりやすさを意識する
お客様は商品説明を読んではくれません。
どれだけ丁寧に商品説明文を作っても、お客様はその説明を飛ばし読みします。
あなたがウェブサイトを見るときも、なんとなく一番下までスクロールしていませんか?
お客様も同じように、商品説明文を読む前になんとなく下までスクロールします。
このとき無意識に、もっと詳しく読みたいかどうか判断しているのです。
なんとなくページを眺めている間に、もっと詳しく読みたいと思わせるには視覚的な読みやすさ、わかりやすさが重要です。
表やグラフ、箇条書きを使って読みやすい商品詳細を作り込みましょう。
【読みやすい商品詳細にするコツ】
- ・適度に画像を挿入する
- ・表を入れる
- ・箇条書きを取り入れる
- ・グラフを活用する
- ・吹き出しを使う
商品説明には6W2Hのフレームワークを使う

ここまで購入者目線の考え方と購入者に伝わる商品説明についてお伝えしました。
次にお伝えしたいのは、商品を買ってもらうには、商品の魅力を伝えることと同時に買わない理由を排除しなければならないということです。
商品説明後に疑問が残っていると、それは買わない理由になってしまいます。
買わない理由を排除するには6W2Hのフレームワークを活用しましょう。
6W2Hとは、5W1HにWhom(誰に)とHow much(いくら)の2つを足した8つの項目から成り立ちます。
あなたの作成した商品説明が、下の表のすべての項目に答えられているかチェックしてみてください。
6W2H | 意味 | 情報 |
---|---|---|
What | 何を | ・商品名 ・新品か中古かなど ・色やサイズなど |
When | いつ | ・ちやほやされたい ・発売日 ・入荷日 ・セール期間 |
Where | どこで | ・公式サイト限定 ・日本初 |
Who | 誰が | ・ブランド名 ・有名人 ・歴史や由来 |
Why | なぜ | ・高品質 ・コスパがいい ・悩みの解決 |
Whom | 誰に | ・自分 ・家族 ・恋人 |
How | どうやって | ・使い方 ・レシピ ・コーディネート |
How much | いくらで | ・通常価格 ・定期購入 ・送料無料 |
ECサイトの商品説明では、お客様から直接質問を受けられないので、上記の表から多くの質問を連想して、それぞれを解決していきましょう。
QUESTフォーミュラを使ったフレームワーク

購入者の「買いたい!」という感情を引き出すには、商品説明の構成も大切な要素です。
購入者の悩みに寄り添い、ベネフィットを示し、「買いたい!」という感情を高めるにはQUESTフォーミュラを使うとよいでしょう。
QUESTフォーミュラは、読者を惹きつけて売上をアップする文章構成のフレームワークです。
QUESTはセールスコピーライティングの文章の各パートの頭文字をピックアップしたもので、以下の表の通りの意味があります。
QUESTフォーミュラ | ||
---|---|---|
QUESTの意味 | 役割 | 例文(ダイエットサプリ) |
ターゲット特定 (Qualify)/td> | ターゲットの関心を引く | 夏の旅行までに痩せたい人必見。 |
共感 (Understand)/td> | ターゲットの悩みや願望に共感する | 私自身、何度もダイエットに失敗ました。 |
教育 (Educate)/td> | 悩みや願望の解決方法を伝える | サプリなら私でも続けられました。そのおかげか |
興奮 (Stimulate)/td> | 商品やサービスの購入意欲を高める | この感動をあなたにも届けたい。今ならセール中です。 |
行動喚起 (Transition)/td> | 訪問者の行動をうながす | 定期購入で送料も無料!今ならまだ間に合います! |
6W2Hで商品説明に必要な素材を集めたら、QUESTフォーミュラの順番に並べ替えて感情の動線を作り、すべり台をすべり落ちるように購入画面へと進める構成を目指しましょう。
お客様の心を刺激するエモーショナルなストーリーに仕立てる

くどいようですが購入者は「買いたい!」という感情によって商品を購入します。
「買いたい!」と思ってもらうための文章構成としてQUESTフォーミュラをご紹介しました。
しかしQUESTフォーミュラの構成がわかっても、具体的な内容を思いつかないこともありますよね。
そこで購入者の感情を動かすエモーショナルな文章作成を手助けする5つの質問を用意しました。
オリジナル商品、セレクト商品どちらでも対応できるよう、それぞれ5問ずつ用意しております。
すべてに答える必要はありませんので、思いつくままに質問に答えてみてください。
【オリジナル商品の場合】
- ・商品を開発したキッカケはなんですか?
- ・こだわりのポイントはどこですか?
- ・苦労した点・失敗談を教えてください
- ・どんな時に使ってほしい商品ですか
- ・どんなものと一緒に使うといいですか?
【セレクト商品の場合】
- ・商品と出会ったキッカケはなんですか?
- ・商品の第一印象は?
- ・商品の気に入っている点は?
- ・どんな時に使ってほしい商品ですか?
- ・どんなものと一緒に使うとよいですか?
質問の回答が出そろったら、購入者の視点から回答を読み直してみましょう。
購入者の視点で共感できる情報は商品説明に採用するとエモーショナルなストーリーが仕上がります。
逆にECサイト側にとって重要な情報には注意が必要です。購入者目線で共感できない情報は商品説明に不要です。
あくまで購入者へ魅力を伝えるための手段として活用してください。
まとめ

ここまでお読みいただきありがとうございました。
商品説明で大事な事は、購入者目線の徹底です。購入者にとっての価値を最大限に伝える商品説明を目指しましょう。
6W2Hのフレームワークで不明点を残さず、QUESTフォーミュラで感情動線を描きます。
エモーショナルな文章作成に役立つのは、あなたの経験です。
購入者目線を徹底してこれだけの準備を整えることで、売れる商品説明が完成します。