売れているショップがやっている
ネットショップ運営5つのコツ

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日々のネットショップ運営に時間を追われ 、集客や販促企画が おろそかになっているとお悩みの店長様も多いのではないでしょうか。

なによりも商品を購入してくれたお客様に、いち早く商品をお届けすべく、毎日集荷時間の締切と格闘されているスタッフ様も多いと思います。

ネットショップ運営では、受注件数や季節的な要因により、 同じ月曜日でも実施する作業内容や所要時間にも偏りがあります。
そのため、ショップごとに運営上の問題点や課題点は実に、多種多様です。

今回は、元ネットショップ店長である筆者が、実際に効果があったものを中心に、今日から1時間余裕ができる運営ノウハウをご紹介します。

目次

【知ってて当たり前?】クロスセル、アップセルとは?

クロスセルとアップセルという言葉をご存じでしょうか?
どちらも売上アップを目的とした販売方法を意味しています。

たとえば、お目当ての商品を買いに、ショッピングへ出かけたところ、 一緒に売っていた商品にも興味を持ち、ついでにセットで商品も購入した経験はありませんか?
これがまさに「クロスセル」です!

関連商品をおすすめして、あわせて買ってもらおう!という販売方法です。

「アップセル」は、購入を検討しているユーザーに対し、商品スペックの高い商品をおすすめして、 「こっちのほうがおすすめです!」とより高単価な商品をおすすめする販売方法です。

では、具体的な例を用いてわかりやすくご紹介していきましょう。

クロスセル

「よく一緒に購入されている商品」「この商品を買った人はこんな商品も買っています」

ネット上のクロスセルの事例として有名なのは、Amazonの「よく一緒に購入されている商品」と、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」です。

「よく一緒に購入されている商品」

Amazonの商品ページには、商品説明の下部に、 「よく一緒に購入されている商品」が表示されています。
これは、過去の購入データを元にデータ分析の結果、類似性の高い商品をAmazonが選び出し、ユーザーに対し 他商品の販売を促進しています。

これは、ショップを利用するユーザー側にとって、探している商品をいち早く見つけることができたり、 同時購入が必要な商品を漏れなくチェックできたりと、便利な機能です。

「この商品を買った人はこんな商品も買っています」

前述の「よく一緒に購入されている商品」と同様に、類似した趣味趣向を持っているユーザーの情報をもとに、興味がありそうな商品、ユーザーの潜在的なニーズにアプローチし、他商品の販売を促進しています。

「これも見てみたい。」「こんなものを探していた!」といった動機を元に、ネットショップへの関心度を高めることに期待できます。

アップセル

「この製品を見た人はこんな製品を見ています」

スペック比較サイトやメーカーサイトで見かける「この製品を見た人はこんな製品を見ています」は、購入を検討しているユーザーに対して、より魅力的な商品を紹介し、利益の高い他商品の販売を促進しています。

「あと○円プラスで最新版にアップグレードできます。」なども、このアップセルでよく使われる方法です。

電化製品などであれば、同じシリーズの最新商品を紹介したり、同じ製品でも、より容量や全体スペックの高い商品を紹介して、アップセルをしています。

少し予算をオーバーしても、どうせ購入するなら満足度の高い商品を購入しようとするユーザーの心理を突いています。

クロスセル・アップセルの導入方法

では、実際に運営されているショップに導入するにはどうすればよいのでしょうか。

1番かんたんな方法は、レコメンドシステム(最初からアップセル・クロスセルが搭載されたシステム)を導入することです。運用の手間も必要ありません。
ただし、システム導入費用が発生する場合が多くあります。

コスト面が気になる場合は、ショップページ内で商品グループ機能などを用いてクロスセル・アップセルしたい商品を表示する方法もあります。

アップセルに関しては、買い物かごページ以外でおこなったほうが、カゴ落ち(商品を買い物カゴに入れたあとにサイトを離脱してしまうこと)を防ぐことができてよいでしょう。
これらは、レコメンドシステムとは反対に、運用や更新の手間が発生します。

いずれの場合も比較的かんたんに導入が可能なため、さっそくショップに導入し、注文単価アップを目指してみてはいかがでしょうか。

売れているショップは商品出荷作業をマスターしている

ネットショップの運営作業において、一番たいへんなのは商品出荷作業ではないでしょうか。
顧客ごとに細かい要望があったり、商品入荷状況にも影響されたりと、イレギュラーな対応もしばしば。
毎日の作業だからこそ、ここをマスターすれば、ショップの運営もスムーズになることは間違いないといえるでしょう。

ショップの運営がスムーズになれば、時間的な余裕が生まれます。
時間に余裕ができれば、商品企画やキャンペーン、顧客とのコミュニケーションなど、より売上アップのための販売施策に集中ができます。

商品出荷作業は主に、ピッキングと検品、そして梱包作業の3つに分けられ、それぞれにコツがありますので、ここでご紹介します。

ピッキングのコツ

ピッキングとは、注文(出荷指示)ごとに在庫を保管している場所から、商品をピックアップする作業のことです。

ピッキングの工程は、商品出荷作業のうち、一番ミスが発生しやすく、時間を要する工程です。
それだけに効率化のカギを握っています。

バーコードで管理する物流の仕組みを導入することができれば理想的ですが、今回は手作業でおこなう場合に役に立つコツを紹介します。
ピッキング作業をマスターすれば、商品出荷作業が圧倒的に効率化できること間違いなしです。

STEP1 商品コードやオプションコードの付与
商品にJANコードなどとは別に、出荷作業に便利な商品コードやオプションコードを設定する。
STEP2 在庫保管場所の設置
在庫商品を棚・ラックに陳列し、管理する。
STEP3 商品棚にラベルを付与
商品棚に商品コードやオプションコードのラベルを付ける。
STEP4 人気商品は手前
商品棚の配置でも、人気商品はアクセスのよい場所、手前にまとめる。
STEP5 ピッキング用かご仕分け板などの使用
複数商品をピッキングする場合は、専用のかごなどで仕分けると便利。
いくつかの注文をまとめてピッキングする場合は、仕分け板などを使用し、商品が混ざらないようにする。
STEP6 ピッキング内容一覧の工夫
注文ごとのピッキング内容が書かれている一覧=ピッキングリストに注文単位に区切り線を付けたり、カラー付けするなど、直感でわかりやすくする。
STEP7 ピッキングリストに済チェック
ピッキング済の商品は、完了済みだとわかるように蛍光ペンなどを使って印をつける。
STEP8 ピッキングリストは保管
後日顧客から発送済み商品に関する質問が来た場合などに備え、ピッキングリストは保管しておく。

検品のコツ

検品とは、付属品が揃っているかなど、商品が出荷できる状態であるかどうか検査する作業のことです。

検品は、出荷直前にする場合もありますが、入荷後在庫を保管場所に入れる前にするほうが、 出荷作業が効率的におこなえるため、良いでしょう。
今すぐ使える検品のコツをご紹介します。

少し補正をすれば出荷できる商品があったり、未完全な商品や不良品など、使用可能かどうかの判断を速やかにおこなうことがポイントです。

判断基準となる不良見本を用意すると、 統一した基準で判断可能なため、よりスムーズです。

STEP1 検品チェックシートの作成
検品で確認すべきポイントを可視化して、チェックシートを作成する。
STEP2 不良見本(限界見本)の用意
検品OKとNGの限界判断基準として、見本を用意する。
STEP3 検品はまとめて
効率化のために同じ商品はまとめて検品する。
STEP4 道具の用意
補正用の道具を手元に用意し、軽度の補正で済むものはその場で修理できるようにする。

梱包のコツ

ここで紹介する梱包作業とは、商品を梱包資材に入れ、発送できるように荷作りをする作業のことです。

梱包作業前におこなっておくと便利なコツ

STEP1 入荷時点で商品を梱包
商品を入荷した時点で透明ビニール(ポリ袋)や中箱に入れて保管する。
STEP2 ラベルシールを貼る
商品コードやサイズやカラーなどのオプション情報をラベルシールなどを使用し、貼っておく。
STEP3 梱包資材は組み立てておく
作業スペースを使う段ボールや箱、袋の組み立て作業はあらかじめやっておく

梱包作業のコツ

STEP1 使用頻度の高さで導線を決める
梱包用テープや緩衝材、カッターやはさみなど、梱包作業時に使用頻度が高い順に、身の回りに置く。
必要な道具を都度取りに行く手間を省けるため、効率アップ。
STEP2 ピッキングリスト・納品書とラベルシールの照合
ピッキングした商品を梱包し忘れないように、ダブルチェックをおこなう。
声だし確認をすると、より正確なチェックが可能。
STEP3 梱包後の商品と配送用伝票の管理
できるかぎり梱包直後に配送伝票を張るようにして、配送伝票がバラバラにならないようにする。

商品出荷作業のコツは以上です。
また、これ以外にも各作業を別の人が担当したり、作業時間帯を分けることで、集中力が増し、チェックの精度もあがるので、おすすめです。
是非実践してみてください。

意外と知らない返品・交換対応

ネットショップを開業するとき、思いのほか忘れがちなのが「返品・交換対応」です。

ネットショップでの注文後には、配送状況の確認や、注文内容の変更やキャンセルなど、さまざまな問い合わせが入ってきます。
その中でも返品・交換については、ショップを再度利用してくれるかどうかに関わる大事なポイントです。

返品や交換の件数を減らしたい、返品・交換時の送料はどうすればいい?などでお悩み中の店長さんに向けて、今すぐはじめられる対応のコツをご紹介します。

ギャップをなくす

返品や交換は、「商品購入時にイメージしていた内容とのギャップ」から発生することがほとんどです。
商品購入ページで得た情報と、手元に商品が到着したとき、使用したときの差異を縮めることが、最大の改善策といえるでしょう。

注文者の目線に立って、必要な情報を丁寧に細かく記載することがポイントです。
使用する写真も、できる限り実物に近い写真を使用しましょう。
※写真の撮り方のコツについては、別ページネットショップ開業時に役立つ商品撮影が得意になる3つのポイントにて詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

また、レビュー機能などを導入し、注文者や第三者の声を提供することも有効な方法です。

返品・交換の受け付け条件を決める

返品・交換を受け付ける場合の条件を決めましょう。
ショップ上にきちんと条件を記載しておくことで、悪質な利用者に対しても説明が可能です。
なお、ショップに記載するだけではく、お客様にわかりやすい場所に表示しておくことが重要です。
具体的であればあるほど良いといえるでしょう。

商品を「不良品」と判断する基準は人それぞれ異なります。
不良品の定義についてもわかりやすく記載することをおすすめします。
受け付け条件とあわせて、商品返送に関する配送料についても、きちんと説明しておきましょう。

返品・交換時の対応方針を決める

返品希望者には、一律全額返金対応をおこなうのか、自己都合の返品には、振込手数料を差し引いた額を返金するかなど、ショップごとに対応はさまざまです。
交換の場合も、同一商品への交換のみとするのか、他商品への交換も可能とするのか、細かく具体的に記載しましょう。

対応する内容を決めたあとは、前述の受け付け条件と同様にショップ上に記載しましょう。
また、注文確認メールなどに記載するのも有効です。

あなたのショップは大丈夫?個人情報の管理

ネットショップでは、必ずといっていいほどお客様の個人情報を取り扱います。

個人を特定する住所や氏名、電話番号、クレジットカード情報まで、 多くの個人情報を預かっている立場にあるため、お店で使用しているPCなどから情報が漏えいした場合、必ず責任を問われます。

とはいっても、必ず必要な情報であることに違いはないため、リスク管理をおこないつつ、上手に付き合っていきましょう。

少しでも不安なネットショップ店長さんは、今すぐはじめられる身近なセキュリティ対策からおこないましょう。
また、定期的なセキュリティチェックルールを作り、セキュリティレベルを維持しましょう。

セキュリティチェックソフトを入れる

PCにセキュリティチェックソフトを導入し、最低限の防止策を日々おこないましょう。

個人情報はPCに残さない

伝票発行時などを除き、ショップ運営で使用しているPC上には、 できるだけ個人情報はダウンロードしないようにしましょう。
やむを得ずダウンロードした情報は、削除しましょう。

ファイルには暗号パスワードを設定する

業務上使用する個人情報が含まれたファイルには、第三者から特定が難しい暗号パスワードを必ず設定しましょう。

セキュリティ保護されたシステムを使用する

レンタルサーバー上に、自社でネットショップを作成する(自社の必要に応じて自由に設定を変えるタイプのネットショップ)場合、セキュリティメンテナンスも忘れずにおこないましょう。

システムのセキュリティ部分まで管理が不安な方は、ネットショッピングカートシステムやネット通販モールシステムを利用しましょう。
基本的にはシステム側でセキュリティ管理をおこなっているため、安心して利用することが可能です。

ショップ側にも嬉しい送料無料とは?

今や常識になりつつある送料無料のサービスですが、大きく3種類あります。
商材や注文単価など、最適な送料無料設定を導入してみましょう。

送料無料のサービス

効果が出やすいショップ 注意点
送料無料商品 ・商品のサイズ(三辺)が大きい場合
・送料が高い場合
・送料無料商品の価格が安すぎる場合や人気商品の場合、単品購入を誘導してしまう。
・まとめ買いされない商材は効果が出ない。
全商品送料無料 ・同一商品を販売する競合ショップが多い場合
・商品ラインナップの変動が少ない場合(期間限定の実施で効果あり)
・利益率が下がる。
条件付き送料無料
※1万円以上送料無料など
・注文単価が低い場合
・特定の商品以外売れない場合
・条件が高すぎると効果が出ない。

「○○円以上購入で送料無料」の具体的な金額は?

「○○円以上購入で送料無料」の条件になる注文金額について、具体的な金額を算出する方法としては、 注文者があと少し、もう一商品買えば送料が無料になってお得になるという心理に誘導できる金額であることが重要です。

平均注文単価+あわせ買いされそうな低価格帯の商品をプラスした金額が一般的です。
そのほかには、平均注文単価+商品の平均価格をプラスした金額も有効です。

送料無料については、ショップに一番見えやすい箇所でアピールすることが効果的です。

まとめ

今すぐできる5つの運営ノウハウ、いかがでしたでしょうか。
少しの改善の積み重ねが、作業時間短縮につながり、ショップ運営に余裕が生まれます。

筆者が運営していたショップでは、時間に余裕ができるだけでなく、心にも余裕ができることで、これまであった人的ミスが削減される効果がありました。

余裕ができたら、これまで時間を裂けていなかった集客や販促企画に力を入れるなど、 ワンステップ上のショップに成長するべく、売上アップのための施策を立てましょう。

ついつい残業しがちなネットショップ店長さんも、充実したアフターファイブを楽しめるようになり、 ほかの店舗のスタッフさんと交流するなど、同じ立場の仲間との出会いが生まれるかもしれません。

ぜひ参考にしてみてくださいね。