ネットショップをアプリで開業!アプリ選びのポイント&おすすめ5選

最近はスマホひとつでサクッとネットショップ開業できて、運営・管理もできるアプリが登場しています。
ただ、お試し程度であればスマホで開業できますが、本気でEC運営するなら物足りなさが出てくるでしょう。そして安易に「アプリでネットショップがつくれる」理由だけでASPカートを決めてしまうと、後々苦労しかねません。
今回はASPカートを選ぶときに見る大切なポイントに加えて、ネットショップの構築ができるイチオシのアプリを紹介します。

ネットショップアプリを選ぶときに見るポイント

最近は無料で開業できるサービスも増えていますが、運用していく中で想定よりコストが高くなることも珍しくありません。ASPカートを選ぶときは、次の項目を注意深くチェックしましょう。

運用にかかる費用(コスト)

BASEやSTORESのように、初期費用・月額費用が無料のASPカートが注目されていますね。無料であることは嬉しいですが、その代わりに決済手数料が高めに設定されているのが一般的です。

たとえば2社の決済手数料が5%と3%の場合、月100万円のネットショップであれば、前者が5万円、後者が3万円です。年間だと手数料だけで24万円も差がでてしまいます。ネットショップの規模によっては月額費用が高くても、決済手数料が安いほうが総額でお得になることも。全体のコストを意識して検討しましょう。

操作性と利便性

ネットショップはサイト構築して終わりではありません。開業してから「配送管理」や「顧客管理」などの業務がともないます。一連の業務はASPカートの管理画面でおこないますので、操作性の高さや利便性はとても重要です。

また、利用者目線でサイトが使いやすいかチェックしましょう。近年はスマホユーザーが多いので、スマホ操作しやすいかによって売上が左右されます。デモサイトや他社のサイトを実際に利用してみて、決済までスムーズに推移できるかチェックしましょう。

デザインのカスタマイズ性

カスタマイズをおこなう場合はオープンソースやフルスクラッチでの開発が一般的ですが、ASPカートもカスタマイズできる範囲が広がってきました。それでも、まだまだASPカートは自由度が低く、かつ各社で制限の差があります。

後ほど紹介するASPカートはアプリで構築できますが、運営が軌道に乗ると「あの機能がほしい!」、「好みのデザインに変更したい!」と不満は必ずでてきます。どの程度までカスタマイズできるかを事前に確認しておきましょう。

集客のしやすさ

ネットショップは開店と同時にお客が来るわけではありません。実店舗などですでに顧客がいる場合を除いて、ゼロから集客をおこなう必要があります。ネットショップの集客は、主に「検索エンジン」や「SNS」がメインになるので、集客のしやすさを軸にASPカートを選ぶことも重要です。

のちほど紹介するおすすめアプリでは、集客のカギとなる「SEO対策」、「ブログ作成」、「SNS提携」の項目がありますのでチェックしましょう。

サポート体制

初心者であればサイトの構築や設定方法、カスタマイズの方法や集客の仕方など…わからないことも多いですよね。わからないことがあれば、さっと調べられるマニュアルが豊富であること、そしてコミュニティが充実していることはとても重要です。

また、チャットやメール、電話によるサポートも受けられますが、これも各社によって対応が異なります。ネットショップの開業までたどり着けるか自信のない方は、必ずチェックしておきましょう。

ネットショップが構築できるおすすめのアプリ5選

それでは、アプリでネットショップを構築できる、おすすめのASPカートを見ていきましょう。
※ご紹介する各社のカード決済手数料・販売手数料は課税対象分に別途消費税が加算されるものがございます。

1.BASE(ベース)

BASEは「だれでもかんたんにネットショップが作成できる」がコンセプトのASPカート。2020年10月時点で120万サイトを突破した、国内最大級のサービスです。

BASEの特徴

項目内容
初期費用無料
月額費用無料
決済手数料3.6%+40円、+販売手数料3%(各注文ごと)
テンプレート数11種類(無料)+ 約50種類(有料)
商品数無制限
SEO対策各商品ページにkeyword(検索キーワード)、
description(説明文)を設定
ブログ作成
SNS提携Twitter / Facebook / Ameba / Instagram
モバイル対応
独自ドメイン○(個人で用意)
サポート体制メール (平日:10時~19時)
チャット (平日:13時~18時)

BASEは一部の拡張機能など有料サービスもありますが、コストを抑えて開業でます。ただし決済手数料(3.6%+40円)とは別に、販売手数料3%が加算されます。そのため、1成約ごとに6.6%+40円の手数料がかかることになります。

モバイルアプリでの構築方法

BASEでは、事業者向けのアプリ(BASE Creator)を利用することで、スマホでネットショップの構築ができます。アプリはiOSとAndroidどちらも利用できます。

BASE Creator(ベイスクリエイター)

BASE Creatorでは、ネットショップの初期構築はもちろん、受注管理や顧客管理をアプリひとつで対応することができます。

BASEを実際に利用した感想

BASEは無料のテンプレートを使えば、文字とおり無料で開業できます。ただ、無料テンプレートは商品一覧のみしか表示されないシンプルなデザインなので、「お店の賑わい」や、「やる気」を感じられず正直おすすめできません。もちろん無料テンプレートをカスタマイズすれば見栄えの良いサイトは作れるかもしれませんが、結局カスタマイズ費用と労力がかかることになります。

あとアプリと関係ありませんが、決済手数料はやはり高いです。副業などで試用するには良いかもしれませんが、売れるほど負担は重く感じます。

2.Shopify(ショッピファイ)

Shopify(ショッピファイ)はカナダ発祥のASPカートです。全世界175カ国で利用され、100万サイト以上の開設実績のあるグローバル・サービスです。日本では2020年4月から日本語対応してから急速に利用者が増加。いま一番注目されているASPカートかもしれません。

Shopifyの特徴

項目内容
初期費用無料
月額費用29ドル (ベーシック)
79ドル (スタンダード)
299ドル (プレミアム)
決済手数料国内3.3%
海外/AMEX3.85%
(スタンダードの場合)
テンプレート数100種類以上
商品数無制限
モバイル対応○(レスポンシブ)
SEO対策タイトルタグ、descriptionタグ、商品ごとのH1タグなど
ブログ作成
SNS提携Facebook / Twitter / Tumblr/Pinterest / Instagram
独自ドメイン○(Shopify内で購入可能)
サポート体制メール、チャット

Shopifyの最大の特徴は世界規模であること。テンプレートは公式100種類以上ありますが、非公式を含めると1,000種類を超えます。また、外国の通貨や多言語にも対応しているので、越境ECの構築も可能です。

モバイルアプリでの構築方法

Shopifyはアプリで構築することができます。iOSとAndroidどちらも利用できます。

Shopifyモバイルアプリ

アプリ上でネットショップの構築はもちろん、受注管理や顧客対応も可能です。

Shopifyを実際に利用した感想

Shopifyはテンプレートも充実しており、アプリもシンプルで使いやすいです。ブログ作成やSEO対策の集客施策も細かく設定できるのは嬉しいですね。

さらにカスタマイズの制約も少ないので、将来的にネットショップを拡大したい事業者におすすめです。デメリットをあげるなら日本のユーザを意識した機能が乏しいことです。たとえば「配送日」の設定や、名入れなどの「入力フォーム追加」といった機能は標準でついていないのでカスタマイズが必要です。カスタマイズする場合はスマホ操作では限界があるでしょう。

3.STORES(ストアーズ)

STORESは「BASE」に次いで人気の高い日本製ASPカートです。以前は無料プランの制限が多かったですが、現在はBASEに対抗して利便性が高くなりました。

STORESの特徴

項目内容
初期費用無料
月額費用・フリープラン:無料・スタンダードプラン:1,980円(税込)
決済手数料・フリープラン:5%・スタンダードプラン:3.6%
テンプレート数48種類
商品数無制限
SEO対策
ブログ作成
SNS提携LINE (運営用) / WEAR / Instagram
モバイル対応
独自ドメイン○(個人で用意)
サポート体制フォーム、チャット ※平日10:00~18:00まで

STORESの初期費用・月額費用は、BASEと同じく無料です。決済手数料はSTORESのほうが安いですね。さらにスタンダードプランであれば決済手数料は3.6%になるので、Shopifyの海外/AMEXのクレカ手数料よりも安くなります。

モバイルアプリでの構築方法

STORESは残念ながらモバイルアプリの提供はありません。ライバルのBASEやShopifyはすでに提供しているので追従するとおもわれますが…今後に期待ですね!

なお、スマホのブラウザより、ショップ管理ページへログインすることで構築ができます。

ブラウザの画面はスマホ対応しており見やすく使いやすいです。アプリと遜色なく構築できるでしょう。

STORESを実際に利用した感想

STORESはアプリの提供はありませんが、ブラウザでも問題なく開業することができます。スタンダードプランは月額1,980円(税込)かかりますが、選べる決済方法が増えるためユーザビリティは高くなります。また、決済手数料も1.4%安くなるので、受注件数が増えれば十分元が取れるようになります。残念な点は集客施策。ブログ作成やSEO対策の機能が弱いのは心もとないです。

4.minne(ミンネ)

minneはハンドメイド商品を専門に売り買いするマーケットプレイスです。マーケットプレイスとは、「売りたい人」と「購入した人」が集まるオンラインのフリーマーケットのこと。ネットショップを構築する必要はなく、商品を出品するだけで販売できます。

minneの特徴

項目内容
初期費用無料
月額費用無料
決済手数料10.56%
テンプレート数なし
商品数無制限
SEO対策△(商品タイトル、説明文)
ブログ作成なし
SNS提携なし
モバイル対応
独自ドメインなし
サポート体制フォーム(2営業日以内)

minnneはマーケットプレイスなので、ネットショップを構築する機能はありません。初期費用・月額費用は無料で利用できますが、1成約ごとに10.56%の決済手数料がかかります。

モバイルアプリでの構築方法

minneのモバイルアプリから出品可能です。iOSとAndroidどちらもOKです。

ハンドメイドマーケット「minne(ミンネ)」のアプリ

出品するには最初に作者登録をおこないます。登録後に売りたい商品(ハンドメイド作品)をアプリ操作で登録し販売できるようになります。アプリでは、売れた商品の確認やアクセス解析が可能です。複数の商品を出品していても管理しやすそうですね。

minneを実際に利用した感想

minneはハンドメイドに特化し販売するのであればおすすめのサービスです。アプリ操作もしやすくスマホのみで登録でき出品もカンタンです。

ただし集客には工夫がいります。ハンドメイド専門のサービスなので、類似の商品が多数出品されており埋もれやすいです。特典をつける工夫や、購入者へDMを送るなどの努力は必要です。TwitterやInstagramの相性も良いので、映える写真をアップし集客も見込めます。

5.ヤフオク!

ヤフオク!はYahoo!が運営するネットオークションです。ヤフオク!はminneと同じくマーケットプレイス型なので、ネットショップを構築することなく出品のみで販売できます。

ヤフオク!の特徴

項目内容
初期費用無料
月額費用無料
決済手数料プレミアム会員以外:落札価格の 10.0% (税込)
プレミアム会員:落札価格の 8.8% (税込)
テンプレート数なし
商品数3,000点(ヤフオク!ストアは無制限)
SEO対策△(商品タイトル、説明文)
ブログ作成なし
SNS提携なし
モバイル対応
独自ドメインなし
サポート体制フォーム

ヤフオク!の出品は無料ですが、商品が落札されたときのみ落札額の10%(プレミアム会員は8.8%)が手数料としてかかります。ヤフオクの利用者は「男性の30代~60代」がメインである特徴があります。高値で落札されやすいのは廃盤になったコレクター商品や骨董品など…マニア心をくすぐるような商品が好まれやすいです。

モバイルアプリでの構築方法

ヤフオク!のモバイルアプリから出品可能です。iOSとAndroidどちらも利用できます。

ヤフオク!公式アプリ

モバイルアプリでの出品方法は次のとおりです。

  1. 出品する商品を撮影する。
  2. 「出品」ボタンを押す。
  3. カテゴリを選択する。
  4. 商品説明文を記入する。
  5. 開始価格と個数を入力する。
  6. 出品の終了日時と配送方法を設定する。
  7. 最終確認し「出品する」ボタンを押す。

ヤフオク!出品方法の詳細は次のページをあわせてご参照ください。

【初心者向け】Yahoo!オークションの出品方法をカンタン解説!

ヤフオク!を実際に利用した感想

ヤフオク!のアプリはシンプルなデザインでサクッと出品できます。ライバルの出品者も多いので、商品タイトルや説明文に必要なキーワードを入れるSEO対策や、付加価値を付けるなどの差別化が大切ですね。

また、ヤフオク!では中古品の出品がメインになりますが、商品の「汚れ」や「傷」の度合いを説明文で記述し写真を掲載しましょう。商品の状態を丁寧に説明することで、購入を考えるユーザに安心と信頼を得やすくなり落札率が高くなります。

まとめ

今回は基本的なASPカートの選び方と、ネットショップの構築ができるイチオシのアプリを紹介しました。

決められたテンプレートに画像やテキストを入れ込むだけであれば、アプリだけでネットショップ構築は問題ないとおもいます。まずはスマホで試しに開業してみて、売上の見込みが見えてきた段階でPCを購入するなど、運営する環境を整えるのもアリですね。

なお、makeshop(メイクショップ)の運営代行サービスではネットショップアプリの導入検討についてお問合せが可能です。
アプリを開発するかどうか悩まれている企業様はぜひご相談ください。

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