Interview メイクショップご利用ショップ様の「リアル」な声

展示で終わらせない「着るアート」。
開設1ヶ月で売上160万円を達成した、
無在庫販売の舞台裏

2025.10.17

展示で終わらせない「着るアート」。開設1ヶ月で売上160万円を達成した、無在庫販売の舞台裏

「素晴らしい写真作品が、写真展だけで終わってしまうのはもったいない」。
一人のメーカー経営者が抱いた写真文化への強い想いが、これまでにないオンラインストアを生み出しました。著名な写真家から気鋭の若手まで、様々なアーティストの作品をTシャツというキャンバスに載せ、「着るアート」として届ける KeepPhotographing.jp。

驚くべきは、その成果です。ECサイトの知識がほとんどない状態から、開設わずか1ヶ月で160万円という異例の売上を達成。その成功の裏には、在庫リスクゼロでオリジナルグッズを作成できる「Printio」と、本格的なECサイトを構築できる「makeshop」の強力なタッグがありました。

写真業界が抱える課題に真摯に向き合い、情熱とアイデアで新たな道を切り拓いた杉山さくら様と、その挑戦をアプリで支えた株式会社OpenFactoryの池田様にお話を伺いました。

【プロフィール】 株式会社Sakura Sling project 代表 杉山さくら氏。カメラストラップメーカー「サクラスリング」の事業を手がける傍ら、2025年7月1日に写真作品をTシャツとして販売するECサイト「 KeepPhotographing.jp」をオープン。写真文化の発展に貢献する活動を精力的に行っている。

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資料内容

ショップ紹介
KeepPhotographing.jp

日本を代表する著名な写真家から、学生、アマチュアまで、素晴らしい写真を撮るすべての人々の作品を「着るアート」としてTシャツやグッズで展開するオンラインストア。

KeepPhotographing.jpの公式サイトはこちら

写真をデータで終わらせない。「着るアート」で日常の一部に

まず、KeepPhotographing.jp の概要と、「写真を着るアート」というユニークなコンセプトについて教えてください。

杉山さん KeepPhotographing.jpは、写真家の方々が撮影した「一点物」の作品をTシャツなどのグッズにして、オンデマンド印刷(受注生産)で販売するオンラインストアです。参加作家は、日本を代表する著名な先生方から、アマチュアの写真家さんまで、素晴らしい写真を撮るすべての方々を対象としています。

私たちが目指しているのは、美術館でアートを鑑賞するような特別な体験だけでなく、お気に入りの音楽を聴くように、もっと気軽にアートに触れる機会を創出することです。一枚の写真には、その瞬間の光や空気、写真家の哲学が凝縮されています。それをTシャツとして「着る」ことで、作品の世界観を一日中まとっているような、新しいアートとの関わり方を提案したいと考えています。

写真をデータで終わらせない。「着るアート」で日常の一部に
サイトでは様々な写真家の作品がTシャツとして展開されている。その日の気分でアートを選ぶ、新しいライフスタイルを提案する

なぜ「着るアート」というアイデアに至ったのでしょうか?

杉山さん この10年間、カメラストラップの「サクラスリング」事業を通じて多くの写真家の方々とお会いする中で、業界が抱える課題を肌で感じていました。先生方の素晴らしい作品が写真展で発表されても、高価な額装プリントは購入できる人が限られますし、在庫を抱えて販売するのは物理的にもコスト的にも難しい。そのようなリスクを考えると販売に繋げるのは難しいんです。結果として、多くの作品がデジタルデータとしてハードディスクに眠ってしまう現状を、非常にもったいないと感じていたんです。

そんな時、OpenFactoryさんのオンデマンド印刷サービス「Printio」を知り、「これなら在庫を持たずにアイデアを実現できるかもしれない」と直感したのが始まりでした。

写真をデータで終わらせない。「着るアート」で日常の一部に

「私にしかできない」。
10年の想いを胸に、異業種への挑戦を決意

カメラのストラップ事業からTシャツ販売へ。大きな挑戦だったかと思います。

杉山さん 正直、最初は「ストラップ屋が急にTシャツを始めてもいいのだろうか」と、かなり戸惑いました。ですが、10年間、メーカーとして、尊敬する写真家の先生方とも、製品を通じてお客様とも直接的につながってきた私だからこそ、双方の想いを繋ぐ架け橋になれるのではないか。「やるんだったら私しかいない」と、使命感のようなものを感じたんです。

参加している作家さんはどのように集められたのですか?

杉山さん ずは、私自身が長年お世話になってきた、憧れの先生方にお声がけしました。世界的なフォトグラファーのハービー・山口さんや、テレビでもご活躍の織作峰子先生、YouTubeで絶大な人気を誇るゆ~とびさん、サイトのトップページを飾る美しい写真を撮影してくれた上野ユースケさんは、写真教室で一緒に学んだ先輩で、普段はサラリーマンをされているアマチュアの方なんです。私が「この人のTシャツを心から着たい」と思える方々にお声がけさせていただきました。

これは単なるビジネスではなく、「みんなで写真業界をもう一度盛り上げたい」という想いに共感していただいた感覚です。プロもアマチュアも関係ない。この「垣根のなさ」こそが、このストアの最も大切なアイデンティティだと思っています。

開設1ヶ月で売上160万円を突破。
成功の鍵は「SNSで繋がるファンの応援」と「無在庫販売」。

7月1日のオープンから、わずか1ヶ月で売上160万円という素晴らしい成果です。成功の要因は何だとお考えですか?

杉山さん 成功の要因は一つではありません。 何よりも、参加作家の先生方の熱心なファンの方々と、長年サクラスリングを愛用してくださっているお客様に支えられた結果です。

プロモーションでは、SNSでの発信に特に力を入れました。オープン初日には、参加された作家さんたちがそれぞれのアカウントで同時に情報を発信し、YouTubeライブやインスタライブを複数アカウントで展開。お祭りのような一体感と熱量を意図的に作り出したんです。サイトは見やすさを重視し、作家さんごとに作品を探せるカテゴリー分けを基本に専用ページを作成しました。作家さん一人ひとりにスポットライトを当て、ファンの方々が迷わずお目当ての作品にたどり着ける導線設計も意識しました。お客様の「待ってました!」という潜在的なニーズに、的確に応えられたのかなと感じています。

そのビジネスモデルを支えたのが「Printio」と「makeshop」だったのですね。

杉山さん まさにその通りです。個人でTシャツを販売する場合、サイズや色の展開を考えると在庫管理が非常に大変です。その一番のボトルネックを「Printio」が解消してくれました。さらに、作品は印刷する素材によって印象が大きく変わります。写真が光沢紙でシャープに、マット紙で柔らかく仕上がるように、Tシャツも素材が作品表現の一部になります。自然をテーマにする作家ならオーガニックコットンが選ばれるように、素材は作品の雰囲気や思想と直結する大切な要素です。Printioはその選択肢が非常に多いのが、クリエイターにとっては何よりありがたいですね。

在庫リスクをなくす「Printio」と高機能なECサイトを構築できる「makeshop」の連携が、新しいビジネスの可能性を広げる。

Printioについてはこちら

無在庫販売とは

在庫を持たずに販売できる販売方法で、初期費用や在庫リスクを抑えながら商品展開を拡大できる点が特徴です。代表的な手法には、ドロップシッピングや受注生産サービスがあり、在庫を持たずに販売を始めたい事業者やクリエイターに広く利用されています。
一方で、受注から発送までの情報連携や納期管理が課題となるケースもありますが、makeshop × Printioなら受注データと製造・発送が自動で連携するため、販売者が複雑な管理をする必要はありません。手間をかけずに無在庫販売を運用でき、商品企画やデザインなどの表現活動に集中できるのが大きな魅力です。

PCが苦手だったそうですが、サイト構築はスムーズに進みましたか?

杉山さん 実質1ヶ月弱という短期間での準備だったので、本当に必死でした(笑)。makeshopは機能が豊富で、最初はどこから手をつけていいか分からなくて。でも、それがパズルのようで逆に楽しかったですね。デザインテンプレートが用意されていたので、専門知識がなくても視覚的に確認しながら進められました。

分からないことは、ChatGPTに聞いたり、makeshopやPrintioの担当者の方に毎日のように質問したりして、手厚くサポートしていただきました。一度、makeshopのサポートセンターの方から直接お電話をいただいたこともあり、一人じゃないと実感できたのが心強かったですね。情熱とアイデアがあれば、専門知識がなくてもショップは作れると断言できます!

左:池田様、中央:杉山様、右:makeshopサポートメンバー
左:池田様、中央:杉山様、右:makeshopサポートメンバー

makeshopのサポート体制について

クリエイターの挑戦を後押しする、Printioの力

(Printio 池田様へ)Printioとして、KeepPhotographing.jpの成功をどう見ていますか?

池田さん 杉山さんのショップは、作家の先生方との「関係性の強さ」が最大の成功要因だと感じます。そして、単なる友情だけでなく、インセンティブの分配などを明確にしたビジネスモデルを情熱とロジックの両面からしっかり考えて運営されている点が素晴らしいです。

我々が提供するPrintioは、在庫ゼロで商品登録も簡単、そして注文から発送までが完全に自動化されています。makeshopさんのような「全部入り」の本格的なカートシステムと連携することで、杉山さんのようなEC運営者は最もクリエイティブな部分に集中できる。この組み合わせは、新しいアイデアを持つすべてのクリエイターの挑戦を後押しできると信じています。

クリエイターの挑戦を後押しする、Printioの力

特にアパレル商品を扱う上での、厄介な在庫リスクを完全にゼロにできる、ということですね。

池田さん はい。Tシャツ一つとっても、サイズやカラー展開を考えると、あっという間に在庫の種類(SKU)が数十、数百に膨れ上がります。オンデマンドであれば、そのリスクを一切抱える必要がありません。私たちはクリエイターの皆さんに「武器」を提供しますので、皆さんの持つ素晴らしいアイデアや世界観を、ぜひプリントオンデマンドで実現してほしいですね。その点で、杉山さんはご自身のイメージをトライ&エラーを繰り返しながら驚異的なスピードで形にしていく、その実行力が本当に素晴らしいといつも感心しています。

杉山さんは、「Printio」がクリエイティブにも良い影響を与えていると感じていますか?

杉山さん Tシャツにプリントする写真の位置やサイズも、先生の作風や世界観をどうすれば最も効果的に表現できるか、一つひとつ考え抜きました。先生方や生徒の皆様が実際に着た時のイメージを想像しながら、プリント位置を数センチ単位で微調整する、なんてこともしていました。参加いただいている作家さんからは「Tシャツに似合う作品というテーマでシャッターを切る機会もできたよ」とお声掛け頂き、写真を撮る際のテーマが一つ増えることで、作家さんの創造性がさらに刺激され、作風が広がっていく。そんなクリエイティブの連鎖が生まれているのが、何より嬉しいですね。

クリエイターの挑戦を後押しする、Printioの力

写真文化の入り口へ。誰もが挑戦できる未来を

最後に、今後の展望と、これからショップを始めたい方へのメッセージをお願いします。

杉山さん このKeepPhotographing.jpという船を、写真業界だけでなく、一般の世の中という大きな海に漕ぎ出していきたいです。最終的には、このサイトがきっかけで「この先生の写真展に行ってみたい」「自分も写真を始めてみたい」という方が増える、そんな写真文化への入り口のような場所に育てていきたいです。

私のようにITに不慣れな人間でも、情熱さえあればショップは作れます。オンデマンド印刷なら、もし失敗しても、一つも売れなくても、在庫を抱える金銭的なリスクはありません。まずはPrintioのようなシステムで小さく試してみて、もし軌道に乗ったら、本格的に在庫を持つ形に切り替える、というステップアップも良いと思います。どうか恐れずに、最初の一歩を踏み出してみてください。きっと大丈夫です!

池田さん 杉山さんのような素晴らしい成功事例を、これからも皆様と一緒に作っていきたいです。何か困ったことがあれば、どんな些細なことでも結構ですので、いつでもご連絡ください。皆さんの挑戦を全力でサポートします。

熱い想いが伝わるお話、本当にありがとうございました。

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